2002年4月に発売され宮古島で大ベストセラーになった「読めば宮古」。そんな話が伊良部にもたくさんあります。まるよしで夜な夜な語られる伊良部の話を紹介します。
「読めば宮古」は今でも宮古島の書店で販売しています。


【伊良部の風物詩】
【2023年10月までのまとめ記事です。最新のよもやま話はこちらから】


<旧正月>
沖縄は旧正月を祝う風習がありますが、伊良部島では更に色濃く残っています。
伊良部島の中でも佐良浜では盛大に祝われ、漁船には大漁旗が旗めきます。
旧正月は太陽暦の1月19日から2月20日の間で毎年変わるそうです。
スーパーではオードブルなど旧正月の料理が並び、打紙や線香などの旧正月にちなんだ商品コーナーも出来ます。
会社や小売店が休みになることもあります。
内地では小正月にどんど焼きなどで燃やされるしめ飾りも新正月から旧正月までずっと飾られています。(2016.02.08)



<十六日>
旧暦の1月16日は十六日(ジューロクニツ)というあの世の正月です。
旧正月同様、スーパーには十六日に関連した商品コーナーが出来ます。
空港も帰省の客で混みあい、学校も午後から休みになります。
お墓の前にはご先祖様を迎えてご馳走やお酒が並びます。
16日は大潮に当たるので潮干狩りには絶好ですが、海の向こうからご先祖様がやって来ると言われているで、この日は海に入らないようにします。(2016.02.20)



<魚の凍死>
四コマ漫画のMrガラサにも有りましたが宮古島では魚が凍死します。
いや仮死状態になるそうです。
冬の寒い時期に北からの冷たい風が吹いて温度が下がると魚が海に浮いたり、浜に打ち上げられます。
凍死した魚は掬われてたり拾われたりしてご馳走になります。
伊良部では遠浅の佐和田の浜で見られるそうです。
一説によると気温が13度以下になって翌日晴れるとその現象が起きるそうです。
地球温暖化の影響で今後は有るかどうかわかりません。
と思っていたら、今週末(2016年1月第4週)は30年振りの寒波で最低気温が10度以下になる見込みだそうです。
伊良部でも雪が降るとか話題になっていますが、魚も凍死するのか見ものです。(2016.01.22)


<魚の凍死2>
これまでに経験した事もない寒波に見舞われた週末(2016年1月24日)は冷たい雨と強烈な北風に震えました。
30年振りどころか40年振りの寒波だそうです。
奄美大島では115年振りに雪が降ったり、沖縄ではあられが降ったとか言われていますが、宮古島では「島尻で魚が凍死した」とニュースで流れていました。
伊良部では網を持ったおじいが佐和田の浜を見回っています。
軽トラックに乗ったおじいとおばあが浜から浜へと渡り歩きます。
伊良部で魚が凍死したかどうかは不明です。(2016.01.24)



<魚の凍死3>
週が明けた月曜日(2016年1月25日)も冷え込みが厳しく、前の日の夜には宮古空港で7度まで下がったそうです。
今日も大潮で昼過ぎの干潮時に下地島空港近くの浜に行くと魚の鱗が光っていました。
結論が出ました。
伊良部でも魚は凍死します。
凍死した魚はその夜のマース煮になりました。(2016.01.25)
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<トライアスロン>
伊良部大橋が開通して去年(2015年)からトライアスロンも伊良部に来るようになって新しい風物詩になりました。
まるよしの前も自転車のコースになっています。
はじめて伊良部で見る生トライアスロンに驚きと感動の声があがり、華やかさとスピードに圧倒されました。
まるよしでも私設応援団を出そうかという話で盛り上がりますが、自転車はあっという間に通り過ぎてしまうので考え物ですね。(2016.04.11)



<マンゴー>
マンゴーと言えば宮崎県を思い浮かべがちですが、生産量日本一は沖縄県です。
宮古島市は沖縄県のなかでもマンゴーの生産量が一番だそうです。
伊良部島でもマンゴーを生産しています。
6月の下旬から8月のはじめまでが収穫期で「完熟マンゴー」の登り旗が立ちます。
特に7月は収穫真っ盛りで、早朝からの収穫、仕分け、宅配便の発送など大忙しです。
ハウスで直売しているので地元の人や観光客が訪れます。
スーパーでも内地では考えられないお手頃な値段で販売されます。(2016.05.06)
マンゴー (1024x761)



<金蜜マンゴー>
宮古島はマンゴー栽培が盛んですが、伊良部島にも幾つかマンゴー園があります。
宮古島のマンゴーはアーウィンが一般的ですが、そんな中で金密という種類のマンゴーを栽培しているマンゴー園が伊良部島にあります。
金密を栽培しているのは唯一その園だけです。
金密は皮が金色掛かった黄色で糖度が高く甘い甘いマンゴーです。
金密を壇密と勘違いしてよだれを垂らした人がいましたが、そんな禁断の甘い美味しさです。(2016.05.11)



<マンゴーB級品>
冬場の天候不順で心配された今年(2016年)のマンゴーは例年より二週間ほど出荷も遅れ、出荷量も少なくなる見込みだそうです。
マンゴーと言えば高級品というイメージですが、贈答用でなければB級品、C級品で十分です。
地元の人は自家消費や親戚に送るため、五千円分や一万円分など円単位で購入してレジ袋一杯持ち帰ります。
見かけは完璧ではないですが甘くてジューシー、中身は絶品です。
値段を気にせずに内地では考えられないような贅沢な食べ方ができます。
毎年マンゴーの頃に現れるMさんは、毎食後に一個食べて悶絶して帰っていきます。(2016.07.12)



<ミャークヅツとミルク酒>
ミャークヅツは旧暦8月か9月の最初の甲午の日に行われる池間民族最大の行事です。
クイチャーを中心とする地域特有の祭りで地域の繁栄を祈ります。
伊良部島では池間島から分村した佐良浜で行われています。
その際泡盛を練乳で割ったミルク酒が振舞われます。
口当たりが良く内地で言えばカルアミルクみたいなものでしょうか。
神戸から宮古島に通うMさんはミルク酒にハマッて、行きつけの居酒屋に練乳を持ち込みます。
宮古で練乳と言えばネスレです。
ラベルの絵柄からワシミルクと呼ばれています。
内地の練乳より濃い目でカキ氷のミルクにも使います。
神戸のお姉さんはまるよしでは名前も忘れられてワシミルクのお姉さんと呼ばれています。(2015.11.28)
ワシミルク2  (791x902) ワシミルク3 (750x856)



<サシバの渡り>
伊良部島はサシバの渡りの経由地になっています。
自然の摂理とは不思議なもので、毎年10月8日前後の寒露の頃になるとはかったようにサシバが空を舞いはじめます。
牧山近辺、白鳥崎からフナウサギバナタ近辺、まるよしの近くでは下地島空港の管制塔付近に多く見られます。
夕方の日が沈む頃にはねぐらを求めて空を旋回します。
最近では数も減ったそうですが、鷹柱(サシバの集団が上昇気流に乗って帆翔しながら上昇する様子が、丁度蚊柱に似ていることから呼ばれているもの)が見られる時もあります。(2015.12.11)



<サシバの入札>
昔むかしサシバの捕獲がまだ禁じられていなかったころ、サシバの捕獲は伊良部の風物詩でした。
捕獲小屋でおとりのサシバを使って捕ったり、先端に輪をつけた長い竿で捕ったりしていたそうです。
当時は食料難でサシバは重要なタンパク源でした。
羽をむしると身は意外に小さく握りこぶし位の大きさでしたが、年に一度の自然の恵みとしてとても美味しく感じられたそうです。
高い松の木がある山を所有するNさんのおじぃは、その松に木に留まるサシバ捕獲の権利の入札をやっていたそうです。
恐るべし。(2015.12.13)



<サシバの達人>
サシバの捕獲が禁止されると渡りの頃にはパトカーが巡回したり、下地島に入る道で取り締まりをやっていました。
しかし、長年の習慣とは恐ろしいものでサシバを捕る人は後を絶たなかったそうです。
かつてのその道の達人は警察に捕まっても3日間お泊りすれば大丈夫と言っておりました。
恐るべし達人たち。(2015.12.12)



<遅れて来たサシバ>
今年(2016年)はサシバの渡りが遅れているようです。
まるよしでも「サシバのサも見えんよ」と話題になっていましたが、新聞報道によると10月16日頃からサシバの数も増えて来たようです。
伊良部島でも夕方になると空港の管制塔付近に双眼鏡や望遠レンズの付いたカメラを持つ人が増えて来ました。
寒露から一週間余り経っていますが、渡りが遅れたのは9月から10月に掛けて台風がたくさん来た為だと言われています。
地球温暖化の影響はサシバの渡りにも影響しているようです。(2016.10.19)



<サシバの捕獲小屋>
サシバの捕獲が禁止される前は、渡りの頃になると高い松の木などの上にツギャと呼ばれる茅葺きの捕獲小屋を作ってサシバ捕りをしたそうです。
南向きに竿を一本渡し囮のサシバを留まらせておきます。
囮のサシバはツンミーと言って黄色の眼をした若いサシバです。
他のサシバはツンミーの魅力に惹かれて捕獲小屋にフラフラと寄って来るそうです。
まるでイーザトのネオン街のお姉様に捕獲されるお兄さんのようです。
そこをすかさず先端にマーニという植物の繊維で編んだ輪を付けた長い竿でサシバを捕まえます。
当時は部落の人が毎日一人あたり50羽ほど捕まえても空が暗くなるほどサシバが渡って来たそうです。
この話とは別に、囮には赤い眼をしたアカミーという壮年の雄を使うという説もあります。(2016.09.18)



<島らっきょう>
伊良部の特産品になまり節があります。
カツオ節より柔らかいカツオの燻製で美味です。
スーパーや直営販売所、土産物屋などで売っています。
まるよしでは島らっきょうの和え物で美味しく食べる事ができます。
ただし島らっきょうは季節物なので一年中食べられる訳ではありません。
神戸から宮古島に通うワシミルクのお姉さんはなまり節が大好物で、必ず島らっきょうを注文します。
島らっきょうがない季節は「島らっきょう、らっきょう抜き」のなまり節単品でも良いと言ってますが、まだ「なまり節のお姉さん」とは言われていません。(2016.06.01)
島らっきょうのかつおぶし和え (1024x768)



<還暦祝い>
伊良部では還暦のお祝いが盛大に行われます。
旅行会では伊良部在住者はもちろん、宮古、沖縄在住者や内地に移り住んでいる人も含めて同級生が勢ぞろいします。大型バスを貸し切って宮古島を巡ったり、内地の観光地に出かけます。
Nさんが九州に行ったとき、スマホでの写真撮影の仕方がよくわからなくて同級生同士でなんやかやとしゃべっておりました。
結局わからずに近くのカップルに操作方法を尋ねたら、「日本語お上手ですねぇ」と感心されたそうです。ん?(2015.12.29)



<ひまわり>
肥料用のひまわりは収穫された後のサトウキビ畑に種が蒔かれ、6月頃に花が咲いて美しい景観を作って伊良部の風物詩になっています。
伊良部では(2016年)長浜地区の土地改良が終わり、整備された土地に土地改良に携わった地元のお姉さんたちの手によってひまわりの種が蒔かれました。
今はひまわりが一斉に開花して18町歩の広大なひまわりの絨毯が広がっています。
18町歩といえばおおよそ小学校の校庭が18個分の広さですから、その圧倒的な広さが想像できると思います。
7月になるとひまわりは土に鋤きこまれ夏植えのサトウキビの栄養になります。
この時期に伊良部に来られた方は是非見に行って来てくださいね。(2016.06.07)
ひまわり2 (1024x543)ひまわり01



<島えび>
佐和田の浜では島えびが採れます。
波のない月明かりの少い夜に、潮の干いた海にヘッドランプと網を持って出かけます。
島えび採りの専用の網も販売されています。
ヘッドランプの光に照らされた島えびの眼は道路の反射板のようにオレンジに光ります。
島えびの眼が光るとすかさず砂ごと掬い取ります。
風が強かったり、潮の流れが速いと水面が波立って見にくくなります。
風向きが南よりになる春から秋に掛けてが条件が良くなります。
地元の名人に案内されて島えび採りを体験した内地からまるよしに通う3人組は、合わせて8匹しか採れませんでしたが珍しい体験に大変満足した様子でした。
まるよしでは季節物メニューの島えびのからあげが好評です。(2016.06.19)
島えびのから揚げ (1024x768)



<オカガニ>
オカガニは池間島が有名です。
6月から10月の大潮の日に産卵のため、海へ向かいます。池間島の一周道路はカニだらけになります。
とりわけ6月の満月の頃が最盛期で、日が沈み暗くなり始めるとイギツビーチへ向かう道やフナクスビーチ付近では大群が一周道路を埋め尽くし足の踏み場もないほどです。
自動車は徐行してもなかなか通れません。
伊良部島でもまるよしから国仲の信号を右に曲がり、宮国組を左折してまるきスーパーへ向かう道ではオカガニがたくさん出没します。
光に浮かび上がる姿は壮観です。
一夜明けると交通事故にあった姿があります。
この時期に車でお出かけの方は気をつけてゆっくり走りましょうね。(2016.06.22)
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<サガリバナ>
サガリバナは西表島などで有名ですが、宮古島にも自生している場所があります。
日が落ちる頃から咲き始め、夜に満開となり朝には花を落とす一夜限りの花です。
毎年5月下旬頃から咲き始め7月始め頃まで咲くそうです。
自生しているサガリバナは補植されて群生地として整備され、今年(2016年)も6月24日から10日間ほどライトアップをされます。
昨年伊良部島からサガリバナ見物に出かけたHさんは散々迷った末、やっとの思いでたどり着きました。
今年は迷わないように前日昼間のうちに下見をしましたが、またもや迷いました。
当日は下見で迷ったお陰で無事にたどり着けたそうです。
サガリバナを見に行く人は、良く下調べをして出掛けてください。(2016.06.25)
サガリバナ02サガリバナ1  (763x631)



<台風の名前>
ようやく発生した台風1号(2016年)はニパルタックと名付けられスーパー台風に成長しましたが、宮古島への直接的な影響はあまりなかったようで一安心でした。
ニパルタックとは有名な戦士の名前だそうです。
平成15年の台風はマエミー、宮古島台風はサラ、第2宮古島台風はコラ、第3宮古島台風はデラと名前が付けられています。
マエミーは西平安名崎の風力発電設備で2基、七又海岸で1基の風車を根元からポッキリ折っていきました。
最大瞬間風速は公式には74.1mですが、航空自衛隊の駐屯地では86.6mを記録したそうです。
計測設備が壊れて計測不能になったため、実際は100mを超えていたとの噂もあります。
何故か宮古に影響を与える台風は、女性の名前のほうが強く激しいそうです。
当然伊良部島でも女性の方が強いようです。(2016.07.08)



<台風対策>
強い台風が近づくと皆、台風対策をします。
コンビニはガラスが割れないように網をかけます。
学校は休校になりますが、郵便局は休めないので大変です。
伊良部大橋が架かる前、海が荒れて船が止まりそうな時には宮古島から通う郵便局の職員さんはよくまるよしに泊り込みました。
伊良部島には佐良浜と伊良部の2つの郵便局があります。
両方の郵便局の職員さんが宿泊するとさながら職場旅行のようになります。
一泊だけならたまには良いですが、台風の動きの遅い時は2、3日も家に帰れずに疲れがたまります。
今は橋も架かり通行止めの期間は短くなって、船の時代より早く帰れるようになりました。(2016.10.13)
伊良部郵便局 (1024x689)



<豊年祭(ユークイ)>
まるよしのある伊良部島の国仲の集落では豊年祭(ユークイ)の日程は旧暦8月の御願(うがん)で決まります。
今年(2016年)の豊年祭(ユークイ)は10月28日、29日に行われます。
ユークイのユーは豊かな世の総称で、ユーを乞うという意味で神殿で神歌・踊りが奉納され一年間の五穀豊穣に感謝し、今後一年間のユーを願います。
日程が決まると部落の境には山羊の足が吊るされます。
魔除けの一種で集落内に厄が入って来ないようするためです。
28日は前夜祭で夜を通して行われます。
集落の人も豊年祭の時は、年に一度だけ神聖な御嶽に入る事ができます。
豊年祭に行かれる方は伝統的な決まり事などがありますので、集落の人に相談してから行く事をお勧めします。(2016.10.17)



<製糖工場>
キビ倒しの季節になると畑には収穫されて綺麗にロープ掛けたサトウキビの束が並びます。
伊良部の製糖工場では1日当たり約600トンのサトウキビを処理できるそうです。
ロープ掛けされたサトウキビの束が大体400から500キロという事なので、一日に1200から1500位の束が搬入されないと工場はフル稼働出来ません。
昨年シーズン(2015~16年)は12月からずーっと雨が多くハーベスタが畑に入れない日が続いた事もあって、収穫が思うように進みませんでした。
製糖工場はフル稼働出来ずに煙突から煙が出ていない日が多くありましたが、今シーズンは順調に行ってほしいものです。(2017.01.18)



<ユイマール>
沖縄にはユイマールと言って相互補助の伝統があります。
ユイマールとは一人でやれば大変な時間や労力が必要となる作業を集落の住民総出で助け合い協力し合う相互扶助の制度で、主に農家の畑仕事の労力を順番に交換することを言います。
伊良部島でもサトウキビの収穫の時には親戚やご近所が協力してキビ倒しをします。
畑の脇の道には何台も車が並び、キビの葉を落とす人、キビを倒す人、長さをそろえて束ねる人など効率よく作業していきます。
休憩時間になると畑の中や脇道でお茶を飲んだり、食事をします。
この時期には近所のスーパーでは弁当が売り切れになることもあります。(2017.01.26)



<キビ倒し>
サトウキビの収穫の時期になるとサトウキビを満載したダンプが畑と製糖工場を行きかいます。
サトウキビは横積みが一般的です。
伊良部大橋が架かるとサトウキビの積み方も厳しくなって、ダンプの荷台からはみ出したキビも大目にみられなくなりました。
伊良部島ではそれまでノーチェックでしたが、宮古島並みにキビ倒し際にサトウキビの長さをダンプの幅に合わせて切るようにチェックが入ります。
しかし永年のやり方を急に変えるのは大変です。
律儀な農家は真面目にキビをカットしますが、切る回数が増えたり、短いキビがダンプから滑り落ちたりして今までの倍は手間が掛かるようになりました。
畑の主やダンプの運転手からブーイングの声が止まりません。
色々な話し合いが有って、結局一年過ぎると積み方も元に戻ったようです。
そんな事情でサトウキビは宮古島のダンプには整然と積まれていますが、伊良部のダンプにはドヒャっと積まれています。(2017.03.04)



<浜下り>
旧暦の3月3日は浜下りという伝統行事が行われます。宮古島ではサニツと呼ばれています。
サニツとは旧暦3月3日に海浜に出かけ、特に女性が手足を海水に浸して身を清めて健康を祈願する伝統行事です。
この時期は干満の差が大きく、まぼろしの大陸「八重干瀬(ヤビジ)」が池間島沖に姿を現します。八重干瀬ツアーを目的に宮古島を訪れる人もいます。
以前は伊良部島のはやて海運が八重干瀬上陸ツアーを行っていました。
いつもは自動車を運ぶカーフェリーに人を乗せて行くツアーでしたが、伊良部大橋の開通に伴ってフェリーを売却したため、現在では行われていません。
この日はアマゾン大逆流などが起きる日としても知られています。
伊良部島でもあちこちの浜で潮干狩りが楽しめます。(2017.04.09)



<葉たばこ>
宮古島では2017年度の葉たばこの収穫が始まっています。
宮古島では沖縄県内産のタバコの70%が生産されているそうです。
今期は気象条件に恵まれて作柄は良いそうで、質、量ともに豊作が期待されています。
昨年度は天候が不順で植え付けが遅くなりましたが、今期作の葉たばこは、昨年12月に種をまいてハウス内で苗を育てた後に1月に畑へ移植されています。
農家は「AP-1」という機械に乗り、少しずつ移動しながら下葉を一枚一枚丁寧に収穫していくそうです。
収穫された葉は選別・乾燥され夏には日本たばこ産業(JT)の買い取りがはじまります。
今期の葉タバコは伊良部島でも50ヘクタールほど栽培されているそうです。
タバコチームに入っているまるよしのスタッフもこの時期は大忙しです。
2011年は5月に宮古島を暴風雨域に巻き込んだ台風2号の影響で葉たばこはほとんど全滅しましたが、今年はそういうことが無いように祈っています。(2017.04.25)
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<ひまわり2017>
新聞に宮古島の城辺のひまわり畑の記事が載っていましたが、伊良部島でも昨年に引き続き長浜の土地改良区にひまわりが蒔かれました。
昨年ひまわり畑が出現した隣の広大な土地にひまわりが咲いています。
土地改良の際にまるよしのスタッフも石拾いをした土地に咲いたひまわりは多少不揃いですが、圧倒される景色です。
夏に植えられるサトウキビの良い肥料となる事でしょう。
一周道路沿いの佐和田に有るひまわり畑は面積こそ狭いですが、密集したひまわりが綺麗に咲いて、観光客の方々の良い撮影スポットになっています。(2017.07.02)
ひまわり長浜 (1024x763) ひまわり佐和田 (1024x747)



<スク>
沖縄の郷土料理にスクガラスがあります。
スクガラスとはスクの塩漬けの事です。保存食になっていて沖縄のソウルフードの一つになっています。
宮古島の居酒屋にはスクガラス豆腐などのメニューが並びます。
スクはアイゴの稚魚の呼び名でシュクとも呼ばれる事があるそうです。
スクは毎年決まった時期にやってくるので、寄り物として天からの恵みと言われています。
旧暦の5月、6月、7月の一日の日の大潮の満潮時にリーフの中に入って来ます。
その日を待ちわびて島の人は漁をします。リーフに入って藻を食べたスクは臭いので、その前が一瞬のチャンスです。
新鮮なスクは酢をかけて生でも食べれます。運が良ければ伊良部島でもその時期に生で食べられます。
シュノーケルをするとリーフ内の浅瀬で大群に遭遇することもあります。
この時期はスクの他にイワシやキビナゴなどの稚魚、幼魚の群れも見られます。(2017.08.07)
イワシの稚魚の群れ (1024x690)



<サシバの遊び>
サシバの捕獲が禁止される前、サシバの渡りが始まると皆サシバ捕りにいそしみました。
捕られたサシバは羽根を切られ床下で飼われます。
サシバは絞められて、羽をむしられ大鍋に入れられ、貴重な栄養源になりました。
サシバは栄養源ばかりではなく、ケガをしないように爪を切って子供のあそび道具にもなりました。
羽根を切ったサシバに下駄などの重りを付けて飛ばして遊びます。
今の時代では動物保護団体から確実に苦情が来ますが、オモチャの少ない伊良部島では当時、天からの贈り物として年に一度の楽しみでした。
昔は空が暗くなるほど渡ってきたと言われるサシバですが、サシバの保護が始まる頃から数が減ってきたと言われています。
気候の変化や森林の減少、伊良部島よりもっと南の島での乱獲などと原因は色々取り沙汰されていますが皮肉な事です。
是非又サシバが空を埋め尽くす景色を見たいものです。(2017.10.10)



<台風銀座>
宮古島をはじめとする先島諸島は台風の通り道になっていて、台風銀座と呼ばれています。
昭和34年(1959年)の宮古島台風、昭和41年(1966年)の第2宮古島台風、昭和43年(1968年)の第3宮古島台風と宮古島の名前が台風に命名されています。
近いところでは平成15年(2003年)の台風マエミーでは大きな被害がでました。
まるよしの前の道も電柱が全部倒れて、一週間以上停電しました。幸いなことに、今の建物はコンクリートが多く人的被害は少なかったのですが、暴風で雨が下から吹き上げて水浸しになった建物が多くあったようです。まるよしの建物も大きな被害を受けました。
ここ暫くは台風の大きな被害もなく、今年のサトウキビは何十年振りの大豊作でした。
地球温暖化で台風の進路も変わったという説もあり、今年も豊作が期待されていましたが、ついに台風18号(タリム)の直撃を受けて大きな被害が予想されています。
まるよしのある国仲の集落でも一日半停電しました。
自然の驚異のまえでは家の中でじっとしているしかありません。(2017.10.22)



<旧暦>
沖縄では旧暦で行われる行事がたくさんあります。
伊良部島ではより色濃く伝統が残っていて、旧正月から十六日、3月3日の浜下り、5月4日のハーリー、お月見や豊年祭など様々です。
島の人たちの生活は旧暦と密接にかかわっています。
旧暦は太陰暦で月の動きで暦が決まります。
旧暦1日は新月で月が生まれる日、15日は満月です。
新月や満月、月の動きに伴う大潮・小潮などの潮の満ち干は島の生き物にも影響を与えます。
サンゴの産卵やスク(アイゴの稚魚)がイノーと呼ばれるリーフの内側に寄ってくる日、オカガニの大行進やドラゴンフルーツの開花などが例にあげられます。
島の生活には旧暦の方が太陽暦より合理的だと言う人もいます。
伊良部島を訪れた際には、月の満ち欠けと寄り添ってみてください。(2017.11.27)
入り江の満月 (1024x690)



<成人式>
朝ドラのちゅらさんが放送されてから一時沖縄ブームが起きました。
そんな頃、内地で沖縄関連のテレビを見すぎた人は沖縄の成人式や結婚式は沖縄方式、いわゆる琉装でするものだと思っていた人もいたそうです。
実際のところ成人式は内地と同じように宮古島でも女性は振り袖が一般的なようです。
貸衣裳屋さんの看板にも振り袖の文字が踊ります。
若いうちに結婚するの人が多い伊良部ですが、高校の卒業式、結婚、出産の100日祝い、成人式の順番になる人もいます。
10代で嫁がせた娘の成人式の準備を実家の親がするのか、嫁ぎ先の親がするのか悩んでいる人もいます。
誰とは言いませんが、そんな人に限って本人も成人式前にはお母さんになっていることが多いようです。
そんな人の事を女ヤマインとからかうネーネーもいますが、からかう本人も成人式を過ぎる頃にはちゃっかり結婚しています。(2018.02.12)



<トライアスロン2018>
今年もまたトライアスロンの季節になりました。
伊良部島でも競技用の自転車に乗った人をチラホラ見かけるようになりました。
トライアスロンの時期が来ると宮古島の空気ががらりと変わります。
派手なレースウェアを着たトライアスリートが市内にあふれ、普段あまり見かけないレース用のバイクが走って華やかな雰囲気に包まれます。
トライアスロンが始まった頃は参加者は数百人程度でしたが、34回目を迎える今年は1600人を越える人が出場するそうです。
伊良部大橋が架かってからは伊良部島もバイクコースに組み入れられて、まるよしの前も自転車が疾走します。
伊良部島に宿泊する選手も増えました。
コースには参加する選手を応援する横断幕が掲げられて、地元の選手を応援します。
この頃に咲くテッポウユリもまるで選手を応援しているように咲き誇っています。(2018.04.21)
トライアスロン横断幕 (1024x692)
テッポウユリ



<島らっきょう2>
島らっきょうは沖縄料理の定番ですが、いつでも食べられる訳ではありません。
収穫期は1月頃から6月頃までとなっています。
味噌を付けて食べたり、天ぷらにしたり食べ方は色々です。
宮古島、伊良部島でもメニューの定番になっていて、居酒屋に行けば必ずといっていいほどメニューに載っています。
宮古島に関西から通うMさんや、Sさんはあちこちで島らっきょうを食べているようですが、嬉しい事にまるよしの「島らっきょうのかつおぶし和え」が大好きで必ず注文します。
まるよしでは今年も1月あたりから提供していますが、夏前までは美味しく食べることができそうです。(2018.04.29)
2018島らっきょう (1024x691)



<大盤舞い>
沖縄や宮古島では旧暦5月4日に海神祭(ハーリー)が行われます。
伊良部島でも海洋民族である池間民族が暮らす佐良浜の集落で盛大に行われます。
ウハルス御嶽(大主神社)の神事から始まって、漁船のパレードや子供の相撲大会、カラオケに演芸大会など盛りだくさんです。
メインイベントは爬竜舟競漕ですが、その他にも佐良浜独特のイベントの大盤舞い(オーバンマイ)があります。
大盤舞いとは大盤振る舞いの事で、カツオ一本釣り漁船数隻の船首から生カツオのぶつ切りがたて続けに放り投げられます。
大盤舞いの時間が近づくと大勢の島の人や観光客がビニール袋や発砲スチロールの箱などを持って集まってきます。
中には雨合羽で完全防備の人もいます。カツオの血で服を汚さない為です。
大盤舞いが始まると集まった人たちは必死にカツオを追いかけます。
ビニール傘を逆さにしてカツオをキャッチする人もいます。
その日はカツオが空を飛び、宙に舞います。(2018.05.19)
大盤舞01 (1024x691) 大盤舞い02



<ロックフェスティバル>
スポーツアイランドを宣言している宮古島ですが、トライアスロンだけでは有りません。年間を通して様々なスポーツイベントが行われています。
6月に入ると、ビーチバレーやツール・ド・宮古島等が開催され、全国から参加者が集います。
そんな宮古島ですが、6月はスポーツイベントだけではなく、毎年第3週あたりの週末に宮古島ロックフェスティバルが開催されます。
今年は23日を中心に開催され、花火大会も予定されています。
当初は宮古島や沖縄出身のアーティストが中心だったようですが、最近は全国区のアーティストも参加するようになりました。
昨年は、沖縄のタレントとの不倫騒動で有名になったバンドやピコ太郎のサプライズ出演などが話題になったようです。
ロックフェスティバルはトゥリバー地区という伊良部大橋のたもとで行われます。
今や6月の風物詩になった宮古ロックフェスティバル、当然全国から観客がやって来て、飛行機も満席になります。
宮古島のホテルも一杯だとかで、橋が架かってからは伊良部島にも宿泊するようになりました。
そんな訳で、この時期のまるよしには普段とはチョット違ったロックなお客さんが宿泊します。(2018.06.16)
20180616ロックフェスティバルポスター (1024x721)



<マンゴー2018>
今年もマンゴーの季節が巡ってきました。
市内のスーパーや土産物屋ではマンゴーが大々的に陳列されていますが、まだ品薄でお値段も高めのようです。
今年のマンゴーは冬場の不順な天候の影響で不作と伝えられています。
宮古島も大豊作だった昨年と比べると出荷量は30%を越える減になるそうです。
そんな中、伊良部島のマンゴー園でも今週あたりから、出荷されるようになりました。
マンゴーの頃に必ず登場するHさんは毎日のようにマンゴー園に通い、自家消費分のB級品マンゴーを買っていきます。
贈答用で無ければB級品でも味は絶品で、お値段もお手頃です。
今年のマンゴーは不作が伝えられる反面、甘くて美味しいそうです。
この時期にまるよしを訪れるお客さんは是非、マンゴー園にも行ってみて下さい。
お店で買うより、思わぬラッキーが有るかもしれませんよ。
マンゴーは7月中旬がピークで、8月はじめまで楽しめます。(2018.07.06)
20180706マンゴー01 (1024x691) 20180706マンゴー02 (1024x691)



<還暦祝い2>
ここ数年、還暦を迎える年代では子供の時代、伊良部島では人口一万人を超え同級生は200人以上いました。
還暦が近づいてくると、結構前からお祝いの準備が始まります。
伊良部在住の幹事が集落ごとに決まり、旅行の日程や記念のTシャツなど作成、記念DVDやアルバムの準備、宮古島でのバスツアーの企画などで忙しくなります。
数え60歳の前の一年間は幹事は大忙しです。
同級生は宮古島や沖縄、内地等に分散しています。
橋が架かって宮古島の同級生とは連絡が密に取れるようになりましたが、一言に内地といっても関西圏・名古屋圏・関東圏などとばらばらで連絡も大変です。
打ち合せも頻繁に行われます。
まるよしでも還暦の打ち合せをはじめ、中学校卒業30周年、古稀のお祝いなどの打合せが頻繁に行われます。
いざ打ち合せが始まるとオトーリに突入して、打ち合せなのか、単なる同窓会なのか不明になる事も多いようです。(2018.09.12)



<ミーニシ>
寒露の頃(二十四節気の一つで10月8日頃)になると、南東からの季節風に変わって北東から季節風が吹き出します。
このため夏の暑さが次第に和らぎ、秋を感じることができます。
夏の南東季節風に代わって北東季節風がはじめて吹いた日を、沖縄では「ミーニシ」と呼んでいます。
ミーは新しい、ニシは北のこと言います。
ミーニシが吹き出すと空気が入れ替わって、湿気が少ない爽やかな気候の日が多くなります。
空を見上げると、積乱雲などに代表される夏の雲から、空一杯に広がる層積雲などの冬の雲へと変化していきます。
この頃、伊良部島ではミーニシに乗ってサシバが渡ってきます。
ミーニシが吹く頃には海の透明度が増して、風の影響をあまり受けない下地島の西のビーチは穏やかな姿を見せます。
ダイビング船も白鳥崎沖から移動して下地島の西海岸に集結します。(2018.09.28)
ピサラブ (1024x691)



<シローミータカ>
今年も寒露が過ぎて、サシバの渡りの便りがチラホラ聞こえる季節になりました。
沖縄県では10月8日から伊良部庁舎屋上でサシバの飛来数調査を行っているそうですが、まだ大量の飛来のニュースは聞こえて来ません。
サシバの捕獲が禁止される前、捕獲小屋で囮になるサシバは赤い眼をしたアカミータカと呼ばれる壮年のサシバです。
黄色の眼をしたサシバはツンミーと言って元気な青年のサシバで、青黒い眼をしたアオミーは子供のサシバだそうです。
もっと歳をとるとサシバの眼も白内障で白くなりスッスミータカ、内地の言葉ではシロミータカと呼ばれるのでしょうか。
一説によると、囮のサシバはツンミーという説もあります。(2018.10.10)



<サシバの渡り2018>
寒露が過ぎて連日サシバの渡りの話題が報道されていますが、伊良部島・下地島でもサシバを目当てに訪れる人が増えています。
下地島の管制塔付近では、長い望遠レンズを付けたカメラを構えた人や新聞社の車も見かけられます。
下地島でカボチャの植え付けをしていたおじぃの話によると、今年は例年以上に渡りの数が多いという事です。
サシバを見るには夕方が良いようですが、夕暮れが近くなると、サシバはすでにねぐらになる木に留まっていて、見られる数は減るようです。
おじぃの話ではサシバは満月の日には夜でも渡って来るとかですが、確実に見るには夕方3時位から5時過ぎまで腰を据えて待つのが良いようです。(2018.10.18)
20181018サシバ2018 (1024x692)



<ブーズ>
毎年、12月はじめから4月までサトウキビの収穫が行われます。
島のいたる所で、手刈りでのキビ倒しやハーベスタを使った機械刈りが行われ、製糖工場に向かってダンプが行き交います。
そんな風景が風物詩として見られる製糖期真っ盛りの伊良部島ですが、宮古島ではサトウキビのことをブーズと言います。
フランス語のようにちょっと鼻に掛かった発音なので、聞き慣れていない観光客のは方には、ボーズと聴こえる事もあるようです。
サトウキビは伊良部島の基幹産業なので、一年中頻繁に話題にのぼります。
今年のブーズは出来が悪いとか言う話になることもありますが、お坊さんの素行が悪いとか、どこかの男の子の成績が悪いということではありません。(2019.01.14)
ブーズ (1024x693)



<カボチャ>
宮古島の冬の農産物にカボチャが有ります。
宮古島でカボチャの最大の産地は伊良部です。
カボチャは10月の終わり頃から植え付けが始まって、1月2月にかけて収穫されます。
この時期に伊良部を訪れた方は、広大なサトウキビの間にカボチャとタバコの畑が見る事ができます。
いつの頃からか農産物には規格品という概念があって、形や大きさが一定でキズがないと出荷できません。
規格外のカボチャは収穫後の畑に淋しげに転がっています。
マンゴーもそうですが、規格品でなくても味に変わりはありません。そんなカボチャは自家消費される事もあります。
かぼちゃは炊くだけでなく天ぷらなどで食べることが多いようですが、まるよしでは裏メニューのカボチャのスライスチップが絶品です。(2019.02.07)
カボチャ01 (1024x691) カボチャ02 (1024x695)



<台風で食糧難>
昨年の9月の末から10月はじめにかけて立て続けに宮古島をはじめとする先島諸島、南西諸島に台風24号、25号が接近しました。
この影響で物流の足である琉球海運の貨物船が欠航が相次いで、宮古島は食糧難に陥りました。
離島にはありがちな事で、台風シーズンの風物詩とも言えます。
八重山の離島や宮古諸島の多良間島では、台風以外でも冬場の北風で海が荒れて、船の欠航が続くときがあって、食料品をはじめ日用品が島から消えることがあります。
そんな時は島の中でジッと台風をやり過ごしていたものですが、最近の宮古島では珍しいことです。
まるよしでも野菜の高騰や普段の食材の確保が大変となって、メニューの一部に影響がでました。
貨物船の欠航のニュースが伝わると、宮古島のスーパーはどこでも、食料品を求めるお客さんで一杯です。
いつもは混まない時間帯でも人があふれて、商品は品薄、陳列棚はスカスカです。
ところが、伊良部島の戻ってみると、伊良部島のスーパーにはまだ品物が豊富でした。
みな宮古島の大型スーパーに集中したためなのでしょうか。
灯台もと暗しというか、橋が架かったからこその盲点というか、普段の便利が逆に不便になることがあるようです。
都会でも大型スーパーに人が流れるという話をよく聞きますが、伊良部島でも同じことが起きるようになるほど、都会になったということでしょうか?
いずれにしろ、品物が豊富で安価な大型店も便利ですが、近くのお店の存在が大事だと教えられた思いです。(2019.02.11)
シモジスーパーモザイク まるきスーパー (1024x690)



<高校受験>
毎年高校受験の頃になると、入試の様子がニュースで取り上げられます。
宮古島でも地元のケーブルテレビの宮古テレビでのニュースで流れますが、宮古島の受験風景はNHKをはじめ、沖縄の民放各社でも取り上げられる事が多いようです。
2009年には「ナニコレ珍百景」でも珍百景に選ばれました。ご存じの方も多いと思いますが、宮古島では家族や親戚が豪華な弁当を持ち寄って、高校入試の昼休みに校庭で敷物を広げて弁当を囲みます。
宮古島では当たり前の風景ですが、内地のお花見や運動会のような光景です。
受験生には迷惑な話と思われる方もいるかも知れませんが、これが最大の激励方法で受験生は大いに頑張ります。
もともとは宮古本島内の全ての高校が島の中心部にあり、 旧市町村部の受験生が昼休みに帰宅して昼食を取ることが困難なため、 家族らが弁当を持っていくようになったことが始まりと言われていますが、伊良部島でも伊良部高校で行われていました。
伊良部高校は人口の減少から統合の話が出て、2019年度は高校入試は行われないとの事です。
伊良部島で珍百景は幻になってしまいました。
ちなみに「ナニコレ珍百景」ではこの「花見のような高校受験」の他に、2008年にパーントゥを取り上げた「泥だらけの人々」宮古島、2009年に「海人な中学校」伊良部島、2013年に「海の中の洞窟に3つの珍百景」宮古島なども放送されています。(2019.02.15)
伊良部高校 (1024x691)



<ハーベスタ>
キビ刈り真っ盛りの伊良部島ですが、年々機械刈りの割合が多くなり、手刈りのチームも数が減りました。
ハーベスタによる機械刈りは、手刈りよりも人の手が掛からずに労働としては楽ですが、天候に影響を受けます。
今期は12月から1月はじめの雨の影響で、製糖工場は一時ストップしてしまいました。
またハーベスタで収穫した際に混入するトラッシュと呼ばれるサトウキビの先端の梢頭部や枯葉などが、搬入トン数より引かれるため、手刈りより歩留まりが悪くなります。
機械刈りではトラッシュ率は約20%、手刈りでは2%と言われています。
伊良部島も土地改良が進み、機械が畑に入りやすくなった事もあってか、今期は機械刈りが80%から90%になったそうです。
2月の後半も雨が多く畑に機械が入れずに収穫作業が遅れています。
手刈りは雨の影響は少ないですが、人手が掛かります。
手刈りにしても、機械刈りにしても一長一短有るようです。
とは言え、この時期に訪れた方はサトウキビを満載したダンプが行き交い、ハーベスタが唸りをあげる壮観な姿を見ることが出来ます。
手刈りでは結いまーるの風景が見られます。
製糖工場では搬入されたサトウキビが山積みされ、甘い香りを放ちます。 
観光スポット巡りも楽しいですが、この時期の風物詩にも触れてみてください。(2019.02.27)
ハーベスタ (1024x692)



<ロマン海道>
ロマン海道 (683x1024)1999年から始まったロマン海道伊良部島マラソン。
例年2月の最終日曜日に開催されています。
今年は節目の20回を迎えました。
健康増進が目的で開催されていますが、その精神は脈々と引き継がれているようです。
近年のマラソンブームでランナーの人口が増えて、人と競い合うピリピリした大会もあると聞いていますが、ロマンでは全くそんな空気はありません。
伊良部大橋が架かる前は、更にチョーローカルな大会で、参加賞の生のカツオやマグロ目当てに伊良部島、宮古島の人の参加がほとんどで県外からの参加者は一握りでした。
宮古島からの定期船が遅れるとスタート時間も遅れます。
大橋が架かると、伊良部大橋を走れる予定でしたがボツになり、その後も車の動線の変化でコースも年ごとに変わりました。
結局、昔のコースに戻ったようですが、伊良部大橋に翻弄されました。
伊良部大橋の開通で人気が出た宮古島観光。
定員も1,000人から1,500人に増えたり、県外からの参加者も増えましたが、島のゆったりとした雰囲気はマラソンでも変わってないようです。
最近の参加賞は伊良部名物のカツオのなまり節と渦巻きパンが多いようですが、優雅なネーミングのままに、島の空気を感じながら楽しく走ってはいかかですか?
制限時間も余裕があるので、最後までウォーキングで参加する人もいます。
地元のケーブルテレビで生中継されたり、完走者は翌日の地元紙に全員掲載されるというおまけもあります。(2019.04.20)
マラソン参加賞 (1024x1011)



<ひまわり2019>
長浜の土地改良区では2018年度の工事が終了して、圃場が整備されました。
4年連続で行われた整備で、伊良部島の横断道路から見渡せる広大な農地が整備されたことになります。
あたらしい圃場整備のほかにも、完成した牧山のファームポンドからの送水管の整備も行われました。
何年か先には、夏の日が差すサトウキビ畑にスプリンクラーで散水する姿が見られるのでしょうか。
今回の土地改良は過去3年と比べて面積は狭いようですが、今年もヒマワリの種が蒔かれました。
6月の始めには2分咲きから3分咲きという状態でしたが、ここの所の好天で一斉に花を咲かせて、圧倒的な絶景を造っています。
6月に伊良部島を訪れる方は、観光名所や海の絶景のほかにも、この時期にしか見られない風物詩を楽しんでください。
今年のヒマワリの絶景は幹線道路に接しているので探しやすいですよ。(2019.06.07)
ひまわり2019 (1024x692)



<豊年祭2019>
旧暦8月になると、豊年祭(ユークイ)の日程が決まります。
集落の司(ツカサ)が集まって日程を決めることになりますが、南区の各集落で毎年同じ時期になることが多いようです。
日程が重なるため、集落の人は他の集落の豊年祭に行くことが出来ません。
伊良部島にずっと住んでいるのに、他の集落の御嶽に行った事の無い人もたくさんいます。
政治的な意味はありませんが、何年か前に国仲集落だけが違う日程で行われた時は、口の悪い人は国仲は南区の北朝鮮などと言っていたようです。
伊良部と仲地の集落では、豊年祭は一日だけですが、伊良部集落では司のなり手がなく、最近ユークイは行われていないようです。
佐和田、長浜、国仲の集落では前夜祭も行われます。
ユークイの時期に里帰りする人も多く、当日は普段は入ることの出来ない御嶽にはこんなに人が住んでいたっけと思われるぐらい人が集まります。
最近は観光客の姿も見かけられるようになりました。
長年の風習も様変わりした部分もあるようで、御嶽で躓いたり、転んだりする子供の厄を払う神願いをする人もいなくなったという話も聞きます。
それでも、当日の御嶽は独特の神々しい厳かな雰囲気に包まれます。
まるよしのある国仲では豊年祭の頃になると、魔よけのために集落の東西南北の境界に豚やヤギの足が吊るされます。
前夜祭の夜の日付が変わるとヨンテルの声が響き渡ります。
この時期に観光で来られた方は、普段立ち入りことの出来ない御嶽で行われる伝統の神事や雰囲気を体験してみてください。
ただし、色々と決まりごともあるので、地元の人にあらかじめ相談してから行くことをお勧めします。
ちなみに今年のユークイは10月13日、14日に行われるそうです。(2019.10.05)
ヤギの足 (1024x692)



<カボチャの植え付け>
10月8日の寒露が過ぎて今年もサシバの渡りの季節になりましたが、温度上昇や台風の影響が渡りにもあるのでしょうか?
昔、サシバの渡りの頃になると捕獲されたサシバは何羽も大鍋に入れられご馳走になりました。
当時を知る人は美味しいダシが出て絶品だったと思い出されるそうです。
季節の贈り物のサシバも二週間もすると渡りが終わります。
渡りが終わる10月の終わり頃には大風が吹いて、ツギャと呼ばれるサシバの捕獲小屋を片付けなくても壊して行きます。
今年も大型の台風19号(ハギビス)が接近中です。
昔から「サシバの渡りの頃には最後の台風が来るので気をつけなさい」という意味の言い伝えがあるそうです。
今は捕獲小屋はありませんが、サシバの渡りが終わる頃になると風除けのソルゴーに沿ってカボチャの植え付けが始まります。(2019.10.09)
20191009カボチャの植え付け (1024x690)



<サシバの渡り2019>
20191021野鳥観察会のぼり (452x1024)寒露が過ぎて、今年もサシバの渡りの季節になりました。
まるよしの近くでも、チラホラ見かけたと言う話を聞きましたが、台風19号が日本列島から離れた13日はたくさんのサシバが飛来しました。
下地島でもたくさんの群れが空を舞い、双眼鏡や望遠レンズ付きのカメラを持った人が見受けられました。
体験滞在施設付近では、野鳥観察会も開催されていました。
新聞報道によると1時間の間に1,200羽のサシバが観察されたそうです。
観光客の方々の目線は海を見下ろす絶景を見渡したり、シュノーケルで海を覗いてトロピカルフィッシュを見たり下を向きがちですが、この季節に伊良部島を訪れた方は是非空を見上げて下さい。
昔と比べるとずっと数が減りましたが、サシバが空高くを旋回する雄大な光景を見れるかもしれません。
下を向きがちな首の運動にも良いかもしれませんが、見上げすぎると痛めますのでご注意ください。(2019.10.21)
20191021サシバの渡り01

20191021サシバの渡り01




<うりずん豆>
沖縄には沖縄独特のフルーツや島野菜があります。
ゴーヤ、パパイヤ、パッションフルーツ、マンゴーなどおなじみのものがたくさんありますが、そんな中にうりずん豆があります。
うりずん豆はシカクマメとも呼ばれていて、宮古島や伊良部島でもおなじみです。
てんぷらやサラダなどで美味しく食べられます。
うりずん豆を使ったサラダは電子レンジでチンするだけで簡単にできます。
揚げたての天ぷらは絶品です。
旬の時期にまるよしを訪れた方は、野菜のかき揚げやてんぷらなどのうりずん豆を使った思わぬ裏メニューを味わえるかもしれません。
そもそもうりずんとは沖縄方言で初夏をあらわす方言です。
うりずんは旧暦の2・3月、春分から梅雨入り前までを季節を呼ぶ言葉なのに、秋が収穫期のシカクマメをなぜこう呼ぶのか不明です。
収穫の旬の時期には、ビニール袋につめ放題をやっている店も有ったりして、お得に手に入ります。
うりずん豆には生活習慣病予防や免疫力を高めたりする働きがあるそうなので、お土産に買って帰ると喜ばれますよ。(2019.11.26)
うりずん豆 (1024x768) うりずん豆の天ぷら (1024x768)



<ヨリアゲ>
民族学者の谷川健一さんの本によると、海岸に打ち上げられた鯨やイルカや流木などのことを寄り物と言うそうです。
生物は食料に、流木はを家を建てる材木になります。
こうした寄り物はどこの海岸にも打ち上げられる訳ではなく、潮の流れや風の方向やイノー(リーフの内側の海)の地形によって特定の浜に打ち上げられます。
このような浜の特色は今のビーチコーミングにも通じるものがありますが、そういった寄り物が上がってくる浜のことをヨリアゲと言ったそうです。
そして海からの恵みをもたらす浜には御嶽が設けられ、海からの幸が多いことを祈願すると同時に恵みに感謝します。
そんな寄り物の一つにスクがあります。
スクは旧暦の5月、6月、7月の新月の満潮時にリーフを超えてイノーに入ってくるアイゴの稚魚の事です。
保存食として塩漬けしたものがスクガラスですが、新鮮なスクは生でも食され、酢をかけると更に美味しくなります。
伊良部島でもスクが入ってくる時に滞在される方は、生で食べられる事があります。
海からの貴重な贈り物として食されてきたスクです。
食べられたらラッキーと思って、昔から伝わる海の寄り物を味わってください。
因みに今年のスク漁は豊漁だったそうで、佐良浜漁港で水揚げされたスクはまるよしの食卓にも並びました。
まるよしでは10月からに新メニューに「すくガラスとうふ」が名前を連ねました。(2019.11.30)
スク スクガラス豆腐 (1024x690)



<サトウキビの穂>
サトウキビと言えば、ざわわ、ざわわと緑鮮やかな葉が風に揺られてそよぐ姿が浮かびます。
しかし、サトウキビの収穫の頃に訪れた方は少し違った姿に出会えるかも知れません。
枝のてっぺんから穂が出て、まるでススキです。
サトウキビもススキも同じイネ科の植物という事なので、間違うのも無理ないと思う反面、よく見ると穂の形や密度が異なるようです。
ヒット曲「昭和枯れすすき」に代表されるようにススキは哀愁を誘います。
一方、ススキの穂はふさふさのロマンスグレーの髪の毛を思い浮かべる反面、サトウキビは薄毛を連想させ、よけいに哀愁を誘うという人がいます。
冗談でウスイさんとも呼ばれた事もあるまるよしの常連さんは、自分の薄毛と重ね合わせて、この時期に余計寂しげな気持ちになるそうです。
どういう気持ちになるかはともかく、穂の出たサトウキビは刈り入れ前の風物詩になっています。
ススキの穂は西日を反射して美しく輝きます。サトウキビの肩を持つわけではありませんが、サトウキビの穂にも深みのある風情があります。
観光で訪れた方も、是非この時期の風物詩に触れてみてください。(2019.12.08)
サトウキビの穂 (1024x691)



<宮古島トライアスロン>
宮古島の4月の風物詩になっているトライアスロン。伊良部大橋が開通した2015年から伊良部島もバイクのコースに組み入れられて、伊良部島の風物詩にもなりました。
絶景の伊良部大橋を渡ると言う事で選手たちにも大好評です。
景色は素晴らしいですが、比較的平坦と言われる宮古島トライアスロンのコースの中で風も強く勾配もあるため、宮古島のムイガーと並ぶ難所としても知られるようになりました。
それだけに、やりがいのあるコースだったのですが、来年のトライアスロンから伊良部島はコースからはずされました。
理由は下地島空港の開設に伴う定期便の就航で、伊良部大橋の通行止めが困難になったためです。
せっかく伊良部島に来たトライアスロン。毎年の楽しみになっていた伊良部島の住民にとっては残念な限りです。
宮古空港のように毎日何便も飛行機が発着しているわけではなく、定期便が来ない日もある下地島空港です。
わがままで無理なお願いは重々承知ですが、トライアスロンの日だけは定期便の発着を避けてもらう事はできないのでしょうか。
そんな事を言ったら「伊良部大橋の開通から始まった伊良部大橋ウォーキング、伊良部大橋がコースに組み入れられたエコアイランド宮古島マラソンのコース変更はどうするの」などとの意見も聞かれそうです。
いずれにせよ、伊良部大橋開通につづく下地島空港の定期便復活は伊良部島の生活に色々な面で大きな影響を与えています。(2019.12.16)
ジェットスター定期便 (1024x692)



<冬メロン>
宮古島と言えば何?と聞かれて「綺麗な海」と答える人が多いかと思いますが、南国のフルーツを思い浮かべる人も少なくないかもしれません。
有名なのはマンゴーですが、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、島バナナ、パパイヤ、シークァーサーなどなど、挙げればキリがありません。
そんな中で最近、宮古島市がプッシュしているのがメロンです。
まだ生産農家は少ないようですが、島の駅などで販売されていて昨年より出荷量は1.5倍になっているそうです。
大きくて甘いと評判ですが、冬の時期のメロンは珍しいとのことで、宮古島産冬メロンとして認知度アップを狙っているそうです。
まるよしでもJAが直営している「あたらす市場」でゲットしましたが、確かに果実は大きく、果肉は赤みがあって甘くて美味しいと評判でした。
これからブレークするかもしれないので、この時期に訪れたかたは、島の駅や市場を覗いてみてください。
宮古島と言えば夏のイメージですが、冬の風物詩と楽しみが一つ増えました。
贈答用メロンのお値段はちょいと高めかもしれませんが、色々価格比較して味見してみてください。(2020.01.13)
宮古島メロン01 宮古島メロン02



<極寒>
伊良部大橋が架かって5年が経った1月31日は前日に続き冷え込みました。
気温は14度ほどあるのですが、強い北風が吹いて体感は極寒です。
内地から観光で来た方も、宮古島に着いたら脱ぐ予定の防寒具を着たまま宮古島を巡る羽目になりました。
夕日でも有名な下地島17エンドにはほとんど人影がありません。
そんな中で白砂の見渡せる空港管理道路に座って海を眺める女性は完全防備で、まるで流氷を見に来たような姿です。
一方まるよしでも、スタッフが普段は見られない長袖のウェアに身を包み、まるで別人のようです。
こんなに着るほど寒かったかなという感じもしますが、居酒屋タイムを利用する模合(もやい)の地元の女性グループも、ダウンなどの防寒着です。
寒い日の伊良部島では「わたしもこんな服を持ってるのよ」という冬物衣料のファッションショーのようで、伊良部の風物詩になっています。(2020.02.10)
極寒の17エンド (1280x865)


<デイゴ2020>
2月の半ばを過ぎる頃になると、毎年のように伊良部島佐和田の平成の森公園でデイゴの花が開花したとの報道があります。
今年は寒暖の差が大きく、夏日が続いた後の2月中旬には急激に温度が下がって、佐和田の浜で魚が凍死したとの話も飛び交いました。
それでも2月12日には平成の森公園でデイゴの花が開花したとの報道があって、春間近という感じです。
島唄にも唄われているデイゴの花。
これから、沖縄でウリズンと呼ばれる初夏まで咲き誇るデイゴは八重山と伊良部がその口火を切ります。
デイゴの開花の時期に合わせるかのように伊良部島では平成の森公園がスタート・ゴール地点となるロマン海道・伊良部島マラソンが開催されます。
2月の伊良部島では、魚の凍死、デイゴの開花、ロマン海道・伊良部島マラソンなどが風物詩になっています。
そんな中、平成の森公園では野球場の改修工事が行われています。
来年のオープンを目指しているとのことで、近い将来プロ野球のキャンプの誘致が実現するかも知れません。
伊良部島の佐和田地区は将来、伊良部島の2月の風物詩を独り占めするかもしれません。(2020.03.01)
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伊良部球場 (1280x865)



<オクラ>
宮古島・伊良部島のスーパーの野菜売り場には様々な種類の野菜が並んでいて、内地のスーパーと品揃えはそう変わりはありません。
違う事と言えば、ほとんどのスーパーでは地元産の野菜が並ぶ陳列棚がある事でしょうか。
宮古島の島の駅やあたらす市場ではお土産として売っていることが多いようですが、伊良部島では島の人の消費用です。
季節によって品物がかわりますが、カボチャ、オクラ、リーフレタス、チンゲン菜など色々あります。
どれも、内地産の野菜と比べてビックリするほど安価です。
伊良部島の野菜といえばカボチャが有名になりました。
カボチャの収穫は1月から2月なので、その時期以外は見る事が出来ません。
5月から7月にかけて訪れる方はぜひオクラを味わってください。
オクラは10個以上も入って100円強で、内地のスーパーの3分の1ほどの値段で売られています。
電子レンジでチンするだけでおかずにもおつまみにもなります。
煮ても、天ぷらにしても、汁にしても、炒め物でも、生で刻んでご飯にかけても美味しいです。
まるよしを卒業したかつてのスタッフも畑でオクラを栽培しています。
最盛期には1日2回の収穫と超忙しくなります。
8~9センチが一番美味しいそうですが、市場での売り物にならない規格外でも十分美味しく食べられます。
この時期に伊良部島に来た方は、お土産屋だけでなくスーパーも探検してみて島野菜を存分に味わってください。(2020.07.16)
あたらすオクラ看板

あたらすオクラ



<サトウキビ2020夏>
今年はコロナの影響で暗い話題が多く、気持ち的にスッキリしない日々が続いていますが、サトウキビは順調に育っているようです。
サトウキビは宮古島・伊良部島の基幹産業で島の生活のおおもとになっています。
宮古バブルや下地島空港復活なども話に上りますが、島の人の最終的な話題はサトウキビです。
まるよしでの飲み会、模合(もやい)などでも必ず一度は話題に上ります。
会社勤めの人たちが居酒屋で仕事の話で盛り上がるとおなじように、伊良部島ではサトウキビの話で沸騰します。
季節によって、植え付け・収穫など話題は変わりますが、キビがらみの議論が交わされます。
サトウキビは台風などの大風に遭遇すると、茎が曲がります。
サトウキビの茎を見ると何回台風が来たかわかるといいます。
今年のサトウキビは昨年の夏植えの時期から、今に至るまで大きな台風の影響も少なく、青々と真っすぐに空に向っています。
丈は3mを超えるものもあって、もう収穫出来そうな大きさです。
このまま順調に育って、明るい話題を提供してもらいたいものです。
伊良部島を訪れる機会がある方は、サトウキビの姿から元気をもらってください。(2020.08.13)
サトウキビ2020



<豊年祭2020>
パワースポットという言葉には、そこに行くと何かが起こりそうな特別な響きがあります。
パワースポットという言葉は新しいようですが、結構昔からあったようで「本来は信仰の場であって自然崇拝が行われていた場」「霊場や聖地などと呼ばれている」と物の本に書いてあります。
伊良部島にもパワースポットと呼ばれる場所が存在します。
最近はパワースポット巡りのツアーにも組み込まれて、ヌドクビアブやなべ底などが知られています。
パワースポットという言葉が適切かどうか解かりませんが、その際たる場所は御嶽です。
そもそも地域の守護神を祭った神聖な場所なので当然と言えば当然ですが、残念ながら御嶽には島の人でさえ普通は入れません。
そんな事もあり、御嶽はパワースポット巡りのツアーには入りませんが、年に一度の豊年祭(ユークイ)の時には入れる場合があります。
豊年祭の時にツアーを組んでいる所もあるようですが、いわゆる観光地巡りとは違うという事をあらかじめ知っておいた方が良いでしょう。
例年は個人で訪れる事もできる国仲の豊年祭も、今年はコロナの影響でパーントゥー、ミャークヅツ同様、島民だけで簡素に行われました。
豊年祭(ユークイ)に興味のある方は、コロナが収束した折の秋の伊良部旅の楽しみにしてください。
訪れる際には伝統的な決まり事もあるので、地元の人に良く話を聞いてから出かける事をお勧めします。(2020.11.21)
国仲御嶽



<ハーベスタ2>
例年12月になると、サトウキビの収穫作業が始まり製糖工場が動き始めます。
今期は宮古島の2工場では年明けからの操業が発表されていますが、伊良部島では12月から作業が始まりました。
ここ何年かの間にキビ倒しの風景も様変わりしました。
ハーベスタという名前のデュオがデビューした2007年ごろ、宮古島では同じ名前の収穫機はすでにデビューしていましたが、その頃の主流は手刈りで、機械狩りは2割ほどでした。
伊良部島でも10年ほど前には手刈りが一般的で、あちらこちらでユイマールの姿が見られ、この時期の風物詩になっていました。
ユイマールとは労力を交換する相互扶助の事で、ご近所や親せきなど友人などが行うことが多いようです。
この時期にはスーパーの弁当が売り切れ、内地から収穫のアルバイトに来ていた人もいました。
宮古島では2019年には機械刈りが9割になりましたが、今は伊良部島でもハーベスタによる機械狩りが主流になりました。
ハーベスタによる機械刈りは数人のチームで行います。
チームは製糖工場への搬入がだぶらないように、畑を順番に刈り取って行きます。
ハーベスタによる作業は雨が大敵で、雨が続くと畑がぬかるんで作業が出来ません。
そんな訳で雨が続くと仕事は休みとなり、ハーベスタチームのまるよしの常連さんも居酒屋タイムへの出勤率が高くなります。
この時期に伊良部島にいらした方は、今では珍しくなった手刈りの風景に出会うことがあれば、目に焼き付けておいてください。
そして新しい風物詩になったハーベスタの作業風景で季節を感じてください。(2020.12.15)
ハーベスタ2



<十六日祭2021>
今年の旧正月は2月12日です。
旧暦は月を基にする太陰暦なので1か月は29日または30日です。
新暦と比べると毎年ずれるので、今年は遅めの旧正月となります。
そんな訳で旧暦1月16日に行われる十六日祭(ジューロクニツ)も2月27日になります。
ジューロクニツとはあの世の正月で、リーフの外の海のかなたからご先祖様がやってきます。
16日は月齢から満月になって明るく現世を照らします。
十六日祭は毎年テレビニュースでも宮古島からの話題として報道されています。
報道を見ると、いつものようにお墓でご馳走を供えて、先祖に手を合わせる姿などが放映されます。
テレビで放映されるのは平良地区の映像が多いようですが、伊良部ではお墓でご馳走は食べません。
宮古島という狭い地域ですが、集落によってお祝いの仕方も違います。
伊良部島では北区の佐良浜とまるよしがある国仲などの南区ではお祝いの仕方が異なりますが、形式は違っても先祖を敬う気持ちは一緒です。
16日には学校や会社が半日になったり、商店が休みになったりします。
16日に合わせて里帰りする人も多く、那覇―宮古便は増便になります。
今、宮古島はコロナで大変な事になっていますが、十六日祭はどうなるのでしょうか。
昨年の豊年祭も縮小せざるを得ませんでした。
伝統行事が安心して、従来通り行われる日が早く来るように願っています。(2021.02.01)
十六日祭



<アーサ採り>
2月の伊良部島では、寒さが一段落した日に海岸にうずくまって何かを採っているおばぁの姿が見られるようになります。
採っているのはアーサです。
アーサとは内地であおさと呼ばれる海藻の岩のりのことです。
最近は姿が減りましたが、引き潮の海岸でサンゴ岩に生えた美しい緑のアーサを削り取るおばぁの姿は、伊良部島の風物詩になっています。
採れたての生のアーサは磯の香りも良く絶品です。
しかし、食べられるようにするには砂抜きの手間も掛かり大変な作業です。
頑張っても収穫量はほんの少しです。
何年か前に宮古島では、漁業権を持たないおばぁが警察に捕まりましたが、見せしめ的な要素も強かったようです。
さいわい伊良部では自家消費分については目をつむっているようです。
採れたての生のアーサが食べられたらラッキーですが、パックされた乾燥アーサは年間を通して美味しく食べる事ができます。
まるよしでも人気のアーサチャーハンのほか、アーサの天ぷら、アーサ汁、アーサそばなどで提供しています。
ミネラルが豊富との事なので健康のためにも、是非お試し下さい。(2021.02.13)
アーサ採り



<台風とひまわり畑>
宮古島には春の終わりから6月頃にかけて、ひまわり畑が姿を現します。
伊良部島でも土地改良が行われている長浜では、ここ数年毎年のように広大なひまわり畑が出現します。
前にも話題にのぼりましたが、このひまわりはサトウキビ畑の肥料にするために蒔かれたものです。
ひまわりは6月中旬を過ぎると盛りが終わり、6月下旬には咲き誇った花は頭を垂れて、茶色く変わって行きます。
ひまわりは土地改良区だけでなく、夏植えを待つサトウキビ畑にも植えられ、花が終ってしばらくすると、畑に鋤き込まれます。
時として、下地島のシュガーロードの一角にもひまわり畑が出現して、観光客の眼を楽しませます。
長浜と比べて面積は狭いですが、通り池や中の島海岸に向かう観光ルートの途中と言うこともあって、レンタカーを停めて写真を撮る人もチラホラ見かけます。
ひまわり畑を見かけた方は「明日また通るからいいや」ではなく、是非車を降りてカメラに収める事をお勧めします。
このころ台風はあまり直撃しませんが、時期外れの台風が接近して潮をタップリ含んだ海からの風が強く吹くと、ひまわりは一夜で枯れ木の様に変色して景色は一変します。
「こんな事なら昨日写真を撮っておけば良かった」という羽目に陥るかもしれません。(2021.07.19)
シュガーオードのひまわり畑



<台風の名前2>
7月後半先島諸島を襲った台風6号は動きが遅く、宮古島はまるまる3日間暴風域に入りました。暴風警報は79時間にも及びました。
暴風警報が出ると伊良部大橋は通行止めになって、21日午前9時から24日14時まで島は孤立しました。
伊良部大橋開通以来「一番長い通行止めではないかな」と思っていると同時に、定期船の時代の長い欠航が思い起こされます。
台風6号のアジア名はインファですが、その後すぐに発生して東北地方を襲った台風8号は二パルタックと言います。
この名前を聞いて「あれっ」と思った人は余程の台風マニアかも知れませんが、2016年に発生した台風1号と同じ名前です。
2016年のニパルタックは7月3日に発生してスーパー台風に成長しましたが、遅い発生時期が当時話題になりました。
宮古島台風と名前が付いた「サラ」「コラ」「デラ」の時代に近い方は、「台風に同じ名前があるのか?」と思うかも知れません。
調べて見ると、2000年から「北西太平洋または南シナ海の領域で発生する台風には、同領域に共通のアジア名として、同領域内で用いられている固有の名前を付けること」になったそうです。
名前を付けるのは14か国でそれぞれ10個の名前をつけて、140の名前があるそうです。
140過ぎると1に戻るので、同じ名前の台風はゴロゴロある事になります。
ただし、大きな災害をもたらした台風などはその名前を引退して、リストは新しい名前に変更するそうです。
引退した台風名はすでに50を超えますが、伊良部島にとって強烈な印象をのこしたのは平成15年(2003年)に大きな被害をもたらしたマエミー(台風14号)です。
マエミーの名前も引退していますが、命名国は北朝鮮で「蝉」のことだそうです。
ちなみにインファはマカオの言葉で花火、ニパルタックはミクロネシアの有名な戦士の名前との事です。
日本は台風の名前を星座から付けているとの事ですが、実際の名前を聞くと可愛い名前が多く見受けられます。
名前の親しみやすさと台風被害とのギャップを感じてしまいますが、そのうちコイヌ、ヤギ、ウサギ、クジラ、コグマ、トカゲ、ヤマネコなどが牙をむいて襲ってくるかも知れません。(2021.08.08)
台風の佐和田の浜



<十五夜の餅>
佐和田の住人に行った「伊良部島の有用植物の記録」という聞き取り調査のなかに、ムーチーについての記述があります。
短い記述ですが「ムーチーはサンニンの葉っぱで包んだものはつくらない」とか「十五夜のダンゴは細長くあずきをまぶしたもの」といったものです。
ちなみにムーチーとは餅のことです。
十五夜と言えば秋の風物詩です。
まるよしがある国仲でも十五夜の餅を作ります。
伊良部島観光と言えば夏を連想しますが、秋の伊良部島も見どころ満載です。
下地島の西のビーチはこの時期、水が澄んで透明度が上がります。
10月にはサシバの渡りもあります。
台風の襲来を心配する方もいますが、万が一台風に当たったら、本場の台風体験と割り切って危険を回避したうえで台風を体感するという人もいます。
旧暦8月15日は十五夜のお月見になります。
何を今更ですが、旧暦は太陰暦で月の満ち欠けの周期を基にして日を数えるので、毎月15日は満月です。
太陽暦の今のカレンダーでは、十五夜のお祭りは毎年日にちが変わりますが、今年は9月21日がその日に当たります。
この時期に訪れた方は、聞き取りにあるような「細長くあずきをまぶした」十五夜の餅で伊良部島の風物詩を味わえるかもしれません。(2021.09.21)
十五夜の餅



<サシバの渡り2021>
10月8日の寒露の声を聞くと、今年もサシバが舞い始めました。
この頃から、サシバの飛来を調査する係員も定点観測を始めます。
風向きも北東の風が強まり、風に乗ってサシバがやってきます。
ところが10月はじめに発生して超大型と騒がれた台風18号の影響で、10月10日頃から宮古島地方は大荒れの天気が続きました。
直撃しなかったことは幸いですが、結構離れていても大きな影響を受けました。
11日の空の便は軒並み欠航で、海も荒れてダイビング船は姿を消しました。
風向きが変わったせいかこの間、サシバの噂も耳にしませんでした。
回復の兆しが見え始めた12日、13日頃には下地島空港近くの山には夕方になると、サシバが集合してきます。
高い空の上で群れをなして旋回して、どんどん数を増す姿は壮観です。
伊良部ではサシバの事をタカと言います。
今訪れているあなたも、来年以降この時期に来られる予定のあなたも、観光やマリンスポーツで充分楽しんだあとの夕方は、伊良部の風物詩を堪能してください。(2021.10.19)
サシバ2021



<ロマン海道廃止?>
毎年2月に開催されていたロマン海道・伊良部島マラソン。
ことし2月に予定されていた2021年の大会はコロナの影響で中止になりました。
来年2022年2月の大会はどうなるのでしょうか?
宮古島トライアスロンは当初、来年4月の開催が発表されていましたが、最近になって中止が決まりました。
開催が期待されていたロマン海道も、市役所に問合せた結果、恐れていた通り、今年度の開催は無いとのことです。
今年度の開催は無いということは、来年2月の開催は中止ということです。
コロナの感染拡大による影響が中止の理由とのことですが、当初は開催の話もあったそうです。
伊良部支所も無くなった影響でしょうか、伊良部島で親しみをこめてロマンと呼ばれていたマラソンも、「17エンドハーフマラソン」に名前が変わると言う話もありました。
この話が本当なら、ロマン海道・伊良部島マラソンは2020年2月の大会が最後になるので、完走メダルはお宝になるかもしれません。
コロナはいろいろなところに影響を与えました。
今後どうなるのか見通しは不明ですが、スポーツアイランドを自称する宮古島としては大会を続けて欲しいものです。
ロマン海道・伊良部島マラソンの来年の開催中止、名称変更は不確実情報です。
来年2月の開催が突然発表されて「なーんだ。やっぱりガセネタだったのか」となって欲しいものです。
来年以降も開催が決定して、伊良部島の風物詩が続く事を願っています。(2021.11.04)
ロマン海道



<さよならロマン海道>
恐れていたとおり、兼ねてから噂のあった「ロマン海道・伊良部島マラソンの廃止」は現実の事となりました。
結局、ロマン海道は昨年の2020年(令和2年)の第21回大会が最後となりました。
本来は今年2月も開催される予定でしたが、コロナで中止になって、伊良部支所廃止と共に何となくフェードアウトしたのはちょっと淋しい気もします。
「これで伊良部島にマラソン大会はなくなるのか?」とお嘆きの方も多いと思いますが、これも噂に登っていたように「宮古島市17エンドハーフマラソン伊良部島大会」として生まれ変わるとの事です。
ロマン海道は2月の開催でしたが、今後は11月の開催になるそうです。
今年11月もプレ大会の企画があったそうですが、残念ながらコロナの影響で中止になりました。
ロマン海道はファミリー1.6キロ、7キロ、下地島一周13.5キロ、ハーフ21.1キロの4コースでしたが、新しいマラソン大会は2キロ、7キロ、ハーフの3コースなる予定だそうです。
詳しくは、開催の内容が決定したのちに宮古島市のホームページで公開するそうなので、興味のある方は定期的にチェックしてみてください。
冬の風物詩として定着していた伊良部島マラソンは、今後はオシャレな今風の名前で新たな風物詩としてリニューアルすることになります。
伊良部島の11月が秋なのか、冬なのか、はたまた夏なのか定かでありませんが、一応秋の風物詩としておきましょう。
平成の森公園のスタート・ゴールは変わらないようなので、引き続きまるよしを前泊後泊にご利用ください。
大会は秋ですが、冬場に下見を兼ねて、走ったり歩いたりで伊良部島の道を身体に覚えさせるのも楽しいですよ。
と言いつつ、ガセネタにならないように願っています。(2021.11.12)
伊良部マラソン廃止01 伊良部マラソン廃止02




<デイゴ2022>
平成の森公園に隣接していたB&G財団のデイゴの開花は春の風物詩として、毎年の様にテレビのローカルニュースや宮古島の新聞に報じられていました。
今年は話を聞かないと思っていましたが、かつてB&Gがあった場所を久々に訪ねてみると、屋外運動場整備工事の真っ盛りで、デイゴの木があったあたりを含めて更地になっていました。
はじめから計画にあったことなのでしょうが、いざ無くなって見ると淋しい限りです。
平成の森公園内のデイゴはサシバの滑り台と共に健在でしたが、長い滑り台などの一部の遊具は姿を消しました。
平成の森公園のトイレはどれもこれも使用禁止になっていますが、これも工事の一貫なのでしょうか。
伊良部球場がらみの工事については、報道で接するのと実際見るのとは大違いです。
伊良部球場付近はあらたなホテルも建設中で、この辺りの景観は確実に変わってきています。
今後どうなっていくのかイメージできないこのごろですが、実際どうなっていくのでしょうか。
デイゴについては、国仲公民館でもバッチリ見ることができます。
公民館は直ぐ近くなので、この時期まるよしにお泊りの方は春から初夏にかけての風物詩に触れてみて下さい。(2022.03.16)
国仲公民館のデイゴ



<オカガニ大移動>
6月13日、長い雨模様の天気の後に太陽が姿を見せて、梅雨明け後の夏の臭いを感じられる一日となりました。
この晴れを逃すものかと、ビーチに行くと大潮でリーフの内側は池状態です。
月齢を調べてみると13.6日です。
今月は西暦の日付と旧暦がほぼ一致するので、カレンダーを見ると月齢も自然とわかります。
6月の大潮はオカガニが産卵のために、大移動する事で知られています。
久々の晴れの天気に心も躍って、夜もオカガニの様子を見に行くことにしました。
月はほとんど満月で、夜早くから南の空に輝いています。
宮國組の角を曲がって、まるきスーパー方面へ歩き始めると、早速オカガニに遭遇です。
オカガニもこの天気を待っていたかのように、たくさんの数が道路を横断しています。
地元の車は、この時期の風物詩を知っているので、よけるようにゆっくり走る車が多いようですが、知らない車は夜も車を飛ばします。
結果、翌朝にはたくさんの交通事故死のオカガニの姿を見る事になります。
池間島にはカニ注意の道路標識がありますが、橋が架かって宿泊施設が増えている伊良部島にも道路標識が必要になったようです。
コロナが下火になったあとには、更なるホテルの開業もあるようなので、オカガニが出没する道の交通量も増えることが予想されます。
この時期の風物詩が消えないように願っています。(2022.06.16)
オカガニ大移動01

オカガニ大移動02



<ドラゴンフルーツの花2022>
まるよしの駐車場の主役の一つ、ドラゴンフルーツが大変なことになっています。
今年の天候のせいか、何年毎の巡り合わせのせいか、つぼみがビッシリとついています。
つぼみの数は100を超えていそうです。
これらの花が一斉に咲く姿を想像すると期待が膨らみます。
毎年のように通う常連さんの話では、こんな数のつぼみは見た事も無く、今まではせいぜい20個ほどだったとか。
あと1週間もすると、一夜限りの花が咲き乱れることになります。
この時期にまるよしを訪れる予定の方は、心の片隅に記憶しておいてください。
神秘的な光景を見逃してはいけません。
花が咲いた後には、実の方も膨らんできます。
花より実の方に心が傾いている方もいると思いますが、花も実も妄想に終わらなければ良いのですが。乞うご期待。(2022.06.20)
ドラゴンフルーツの花



<黒糖の日>
5月9日がゴーヤーの日だと話題になったばかりですが、5月10日は黒糖の日でした。
なんだこれも語呂合わせかと思う方もいると思いますが、5月はじめは製糖期の終わる頃なので何となく理由が付く気もします。
ところが今年の製糖期は例年になく、延びに延びています。
4月に続いて、5月も雨が多く製糖工場の煙突から煙が登らない日が続きます。
思い起こせば1月2月は雨が多く、3月は一時的に回復したものの不安定な天候が続き、5月はじめにそのまま梅雨に突入しました。
通常の製糖期は5月の連休あたりには終了しますが、今年は6月になっても製糖工場の煙突からは煙が出ています。
こんな景色は伊良部島に10年以上通う人も初めて見たそうです。
5月の降水量は平年の3倍、日照時間は半分になっていて、1946年に統計をとりはじめてから、雨の多さと少ない日照時間で1位になったとのことです。
サトウキビの収穫が遅れた原因は、こうした天候不順もありますが、近年、手刈りから機械刈りに急速に転換していったことにもあるようです。
高年齢化や人手不足などによって手刈りは農家にとって大変な作業で、機械刈りが主流になったことはやむを得ないと思われますが、雨に弱いハーベスタと呼ばれる収穫農業機械には限界があります。
今後は今の異常気象が普通になるかもしれませんので、何か対策を考える必要がありそうです。
来年以降は黒糖の日の後に、製糖工場の煙が登らないように願っています。(2022.06.24)
製糖工場


<オクラの日>
6月6日と聞いてオーメンのダミアンの誕生日を思い浮かべる人は、よっぽどのホラーマニアと思われますが、宮古島ではオクラの日に制定されました。
前にも話題になった5月8日のゴーヤの日、5月10日の黒糖の日に続き、立て続けに伊良部の風物詩を思い起こさせる日がやってきます。
伊良部島では4月あたりからオクラの収穫が始まります。
スーパーでも伊良部島産のオクラが並びます。
一般に伊良部島では野菜の値段が高いと言われています。
野菜に限らず、伊良部島や宮古島で内地のスーパーより値段の高い商品がたくさんあります。
これは輸送費がかかるためと言われています。
そんな訳で地元で採れて地元で食べる、いわゆる「地産地消」の商品は「あれっ」と思うようなお得な値段で売られています。
今の時期は「オクラ」が主役の1つです。
道を歩けば、畑に綺麗な花を咲かせています。
かつてのまるよしのスタッフはキビのほかにカボチャ、枝豆などに加えオクラを生産しています。
おすそ分けで貰ったオクラはまるよしの裏メニューになります。
旬のオクラの味は絶品です。
食事のおかずにも酒のつまみにもバッチリです。
観光で来られたあなたも、伊良部島のスーパーに並ぶその時々の旬の野菜をさがして、味見をしてみてください。(2022.06.28)
オクラ



<ヤシガニ天国>
今年は雨が多く日照時間も少ないと心配されていますが、下地島の海岸付近に行くとやたらと熟れたアダンが目に付きます。
もしかして、天候が影響しているのか、他の理由なのか、はたまた単なる気のせいなのか解かりませんが、その方面に向かう方はアダンにも目を向けてみてください。
6月の大潮の季節に向けて熟れたアダンをたくさん目にすると、もしかして今年はヤシガニもたくさん出没するのかと考えてしまいます。
6月の大潮はサンゴの産卵でも知られています。
オカガニもこの時期に産卵のため団体で海に向かいます。
この時期に観光で来た方は、夜のお酒を一日我慢して伊良部島・下地島の一周道路をゆっくりドライブするのはいかがですか。
ヤシガニやオカヤドカリなどのほかにも、満点の星空、ホタルの飛び交う姿にも出会えるかもしれません。
個人的には今年はヤシガニ天国になると妄想を膨らませていますが、万が一ヤシガニに遭遇しても絶滅危惧種で捕獲を禁止されているので、決して捕ってはいけません。(2022.07.06)
アダン



<エダマメ>
伊良部島はサトウキビの島ですが、サトウキビ以外の畑も多くみられるようになりました。
パッと見ではわかりませんが、きゅうりやトマト、レタスやニンジン、玉ねぎなどなど内地で採れる野菜はほとんど伊良部島でも栽培されています。
目に付くのは、大規模に栽培されている野菜で、島の幹線道路からも見渡せます。
そんな野菜の代表選手はカボチャで、2019年あたりから県外にも出荷されています。
神奈川県から来る常連さんのスーパーでも「沖縄産カボチャ」が並びますが、これも伊良部島産でしょうか。
外国産と比べると少しお高いようですが、味比べをすると沖縄産の圧倒的勝利です。
そういえば2019年12月に放送された、火野正平のこころ旅でもカボチャ絡みの会話が出てきました。
カボチャは冬の野菜ですが、春にはエダマメ、夏にはオクラです。
スーパーには船便で送られてくる内地の野菜の他に、島で採れた野菜が並ぶことがあります。
内地産と比べると格安です。
エダマメは収穫まで72日かかると言われていて、1月末から2月に種を蒔いて、4月半ばあたりから収穫作業が始まります。
伊良部島のエダマメも内地に出荷されています。
まるよしを卒業したスタッフもサトウキビの他にカボチャやエダマメ、オクラを生産していて、一年中忙しい思いをしていますが、収穫の喜びには変えられないようです。
収穫の時期、まるよしには採れたて野菜の裏メニューが登場することもあります。(2022.07.14)
枝豆



<ドラゴンフルーツの花満開2022>
まるよしの駐車場の主役の一つ、ドラゴンフルーツが大変なことになっています。
と、ついこの間お知らせしたとおりですが、本当に大変なことになりました。
6月26日に5個咲いたと思ったら、翌日には50個以上の花が一斉に開花しました。
小さな木にこんなにたくさんの花が咲くと、花だらけでゴージャス、まさに満開の一言です。
当日はお客さんやスタッフも交えて、にわか撮影会になりました。
常連さんが「花は53個咲いている」と得意げに言うと、「さすがナイチャーは細かい」とツッコミが入ります。
和気あいあいの雰囲気の中、神秘的な景色に皆テンションが上がりっぱなしです。
翌日も3個咲いて、今回の一夜限りのショーは3日で閉幕しました。
今までこんなにたくさんの花が一斉に咲いたのは見た事も無いそうです。
花に群がるハチの数も半端なく、これも駐車場新記録を達成したようです。
今年はデイゴの花も例年になく華麗で美しく、アダンの実もたくさん熟しています。
これらのことがみんな、良い事が起こる吉兆であって欲しいと共に、早くも心はドラゴンフルーツの果実の方に傾いているのでした。(2022.07.22)
ドラゴンフルーツ満開01

ドラゴンフルーツ満開02



<散水車>
最近は地球温暖化による異常気象が話題になっていますが、今までも日照りや台風や長雨などに影響されてきました。
年によっては台風の直撃も無く、雨も適度に降ってサトウキビにとっては良い天候で大豊作の時もあります。
台風直撃や天候不良の年は、サトウキビ農家にとっては厳しい年になります。
日照りが続き降水量が少ない時は、散水車が活躍します。
こんな時はサトウキビ畑にタンクローリーが出没して乾いた畑に散水する光景が見られます。
散水車はJAが手配して有料になりますが、背に腹はかえられません。
一昨年は梅雨時の雨不足が心配されていましたが、珍しく近海で6月に発生した台風5号、6号の影響で水不足は少し解消されました。
昨年も4月5月は降水量が少なく散水車が登場しましたが、その後の大雨で水不足は解消されました。
昨年のかん水費用はトラック1台当たり4300円で、農家の負担は2000円でした。
今年も梅雨明けからの日照りで、同様の計画も発表されましたが、さいわいその後の雨でとりあえず水不足は解消されそうです。
日照りの時にキビ畑の真ん中で散水する大きなタンクローリーは伊良部の風物詩ですが、農家の負担を考えると風物詩どころではありません。
宮古島の地下ダムから来た、灌漑用水はすでに牧山のファームポンドまで来ています。
昨年の8月には伊良部長浜の魚口地区でスプリンクラーが初稼働しました。
近い将来、タンクローリーではなく広大なサトウキビ畑に散水する、スプリンクラーが風物詩になるかもしれません。(2022.08.23)
サトウキビ畑



<ドラゴンフルーツ収穫>
今年7月、まるよし駐車場のドラゴンフルーツは50を超える花を一斉に咲かせ、いままでかつてない数の実を実らせました。
何かの兆候と心配する声も一部にあったようですが、幸い悪いことは無かったようです。
しかし、期待された果実はカラスのかんたろうだか勘三郎だかに沢山つつかれてしまいました。
9月にも30近くの花を咲かせ、10月にはたくさんの果実を実らせました。
前回のリベンジとばかり、果実の色をみて熟し具合を毎日チェックしていると、カラスも姿を見せてチェックしています。
食べられそうな実には網をかぶせて万全の体制と思われましたが、正面から見て無事の様でも、裏側は見事に食べられています。
これは大変とばかり、すぐに20を超えるすべての果実は収穫されました。
カラスの登場は「食べごろを教えてくれた」と、良い方向に考えたいと思います。
このころのランチには、小鉢にドラゴフルーツが添えられ、お客さんにも喜んでいただけたようです。(2022.11.27)
ドラゴンフルーツ収穫01

ドラゴンフルーツ収穫02



<季節の変わり目>
日本には四季がありますが、宮古島には二季しかないと以前話題になりましたが、一応伊良部島にも四季があります。
それではそれぞれの季節の境目はいつなのでしょうか。
暦の上では立春、立夏、立秋、立冬とありますが、他にどんな目安があるのでしょう。
伊良部島ではいろいろな自然現象で季節の変わり目を感じる事ができるようです。
毎年、春の訪れを告げるものとして話題に上るのは、B&Gのデイゴの開花でした。
やはりデイゴのつぼみが大きくなっていくと春の訪れを感じます。
B&Gのデイゴは新伊良部球場の建設で伐採されてしまいましたが、平成の森公園や国仲公民館のデイゴは健在です。
夏の訪れはやはり梅雨明けでしょうか。
梅雨開け前でも十分暑いですが、やはり梅雨明け直後は湿気が少なくなって、日差しが直に突き刺さるようになります。
秋を感じるのはやはりサシバの渡りです。
サシバは北東の風に乗ってくるので、まさしく秋到来の合図です。
下地島の西のビーチにダイビング船が集結するのもこの頃です。
冬が近いと感じるのは、サトウキビ収穫の始まりです。
気温が下がりサトウキビの糖度が上がり、あちこちでハーベスタが動き出し、キビを満載したダンプが行き交います。
その頃でも陽が差すと、半袖でクーラーのスイッチを入れる人もいるようですが、製糖工場から煙が立ち上る光景はまさしく冬の風物詩です。
伊良部島を訪れるあなたも、季節の変わり目を体感して、新しい風物詩を発見してください。(2022.12.21)
製糖工場



<魚の凍死22-23年冬>
魚の凍死については、以前にも何回か話題になりましたが、今回の冬は年が明ける前の12月18日に報道がありました。
例年、宮古島では1月の中旬から2月にかけて魚の凍死のニュースが流れますが、今度の冬は一等賞の早さです。
地球温暖化と騒がれているのに「なぜ」と思っていましたが、朝のワイドショーを見て「なるほど」と思いました。
専門家の説明によると、今年の冬は温暖化のため海水温が例年より高いため、強い寒気が来ると例年より温度差が大きくなるそうですが、そんな時に魚の凍死の現象が起きるようです。
連日、ニュースで報道される新潟などの短時間の豪雪はまさしくその影響との事だそうで、激しい温度差で生じた雲が原因で線状降水帯ならぬ線状降雪帯なども出現するとか。
寒い冬はイヤだと思って避寒のため、宮古島・伊良部島を訪れる人も多いようですが、伊良部島の冬を侮ってはいけません。
気温自体はそれほど低くはなりませんが、北の風が強く吹くときの体感は内地の冬感覚です。
昼間の気温が高いと言って安心してはいけません。
昼間と夜の温度差のショックで魚は仮死状態になるそうですが、今伊良部島行を計画している方もショックを受けないように、もう一枚防寒着を用意したほうが良いかもしれません。(2023.01.06)
魚の凍死22-23冬



<ヒカンザクラ>
例年1月の中旬から下旬掛けて、ヒカンザクラの話題が沖縄のニュースを賑わせます。
調べてみるとヒカンザクラはカンヒザクラとも言って漢字で書くと避寒桜と書くそうです。
名前からして、いかにも寒い中、心が暖かくなりそうな名前です。
宮古島でも1月15日避寒桜が開花して、2月8日に熱帯植物園で満開になったと新聞で報道されましたが、伊良部島ではどうなっているのでしょうか。
まるよしのスタッフの話によると、「あっちこっちで咲いているよ」との事で、長期滞在のお客さんは早速、まるよしの裏手の民家の桜を案内されました。
桜は可憐な花びらをほころばせています。
ヒカンザクラにハマッた長期滞在のお客さんは早速、桜探検隊になって捜しに行ったそうです。
民家の庭の桜まではさすがに探検できませんでしたが、牧山展望台で満開に近い桜を発見しました。この桜はむかし植樹されたそうです。
桜と言うと内地で報道されるソメイヨシノの花を想像しがちですが、避寒桜は小振りでピンクの色が清楚です。
ソメイヨシノのように花見で一杯と言う雰囲気ではなく、上品なたたずまいで春の訪れを伝えています。
この時期に伊良部島を訪れた方は是非、ヒカンザクラも気にしてみてください。(2023.02.15)
ヒカンザクラ牧山



<キビ刈り2023>
昨年の製糖期は天候不順でした。
雨が多くキビ刈りができない日々が続き、製糖工場の煙突に煙が登らない日々が頻繁におきました。
もっともこれは時代の変化のためでもありました。
宮古島では導入は早かったようですが、最近は伊良部島でもハーベスタによる機械刈りが主流になりました。
効率や労力を考えると機械刈りになりますが、畑に水が溜まるとハーベスタが入れなくなり、結果キビ刈りは停まってしまいます。
これは手刈りが主流だった10年まえの伊良部島では考えられなかったことです。
幸い今年は目立った天候不順もなく、今のところ順調のようです。
伊良部島ではハーベスタが毎日稼動して、製糖工場には運搬するダンプが列を作り、煙突からは毎日煙が登っています。
昨年は7月まで製糖工場が稼動しましたが、今年はゴールデンウィーク前までといきたいところです。
伊良部島では数年前まで手刈りが一般的で、スーパーの弁当が売り切れたり、畑に軽自動車が集結する結いマールが冬の風物詩でした。
今の風物詩は勇壮なハーベスタの姿に変わったようです。
そんなこの頃、手刈りのキビを見かけるとなぜか懐かしさを感じるようになりました。(2023.02.23)
キビ刈り2023

キビ刈り2023 (2)



<還暦祝い2023>
宮古島で還暦のお祝いは旧正月があけて、初めの干支の日に行うのが一般的です。
島から出て暮らす還暦を迎える男女もこの日を機会に里帰りする人がたくさんいます。
うさぎ年の今年は新暦の2月2日が初めの卯の日でした。
内地からまるよしの通う常連さんの話では、羽田から下地島へ向かう飛行機の中で還暦のお祝いのために伊良部に帰る佐良浜のお姉さまと席が隣になったそうです。
伊良部話で盛り上がってあっという間に空港についたとか。
一昔前、還暦祝いは地域の公民館などで開催されていましたが、アトールエメラルドが平良港に出来た1996年(平成8年)あたりから、宮古島のホテルなどでも開催されるようになったという話です。
4年ほど前に還暦を迎えた佐和田の昔のしぇいねんの時は、まだ健在だった平良の共和ホテルの最上階の宴会場で開催されました。
還暦のイベントではお祝いの会のほかに、観光バスでの宮古島一周が定番です。
公式行事の主なところはそういったところですが、地域では各種の集まりが行われ、還暦を迎えた家では親戚一同が集合して毎日お祝いの宴会が繰り広げられます。
この時期は、同級生が集まって島の飲み屋も連日満員になります。
還暦祝いが終わると、あの世の正月と言われる旧暦1月16日の十六日祭です。
今年は新暦の2月6日になりました。
スーパーにはお供えの食べ物が並びます。
全国的には色々な行事が消えていくとの報道が流れますが、伊良部島ではまだまだ健在のようです。(2023.03.31)
ホテル共和



<十六日2023>
今年の十六日祭は2月6日でした。
旧暦1月16日はグソーと呼ばれるあの世の正月です。
島の人は先祖の霊を祭ります。
伊良部島ではスーパーにお供えの料理が並びます。
こういう習慣は今では沖縄ではあまりないとの事ですが、伊良部島では独特の風習は息づいています。
当日は学校も午後休校になります。
以前も話題になりましたが、まるよしのスタッフから「十六日には海には行くなよ」と言われた人もいます。
ご先祖様が海の向こうからやってくるためです。
昔から伊良部島で神高い島と言われていますが、こんな話を聞くとあらためて伊良部島に特別感を感じます。
それと同時に、人の出入りが多くなって色々な文化が交じり合う機会が増えて、最近伊良部島も変わりつつあるとも感じています。
いま宮古島・伊良部島では島言葉を残していくような動きが出ています。
消えつつあるものを復活することは大変なことです。
リゾート関係の施設が増えて、これからますます多文化が入ってくると予想されます。
消えつつある伝統を維持するには、時が経てば経つほど大きな負担が伴う場合が多いようですが、間に合ううちに伊良部島に残る伝統的な行事も残っていってもらいたいものです。(2023.04.08)
カッフィ十六日2023



<サニツ>
今年のサニツは4月22日です。
ちなみにサニツとは旧暦3月3日で大きく潮が引く日で有名で、浜下りと呼ばれる「女性が手足を海水に浸して身を清めて健康を祈願する」昔からの行事が行われる日です。
例年旧暦を新暦に換算すると、年ごとにカレンダーは早まっていきますが、今年は2月が2回ある閏月がある年なので、サニツの日は昨年よりも遅い日にちとなります。
ちなみに昨年は4月3日でした。
昨年のサニツはあいにく当日は北東の風が強く吹いて、サバ沖の海は荒れ気味です。
干潮に近い14時ごろ、久々にサバ沖井戸の上の展望スペースを訪れると、悪天候にもかかわらず、何人かのおじぃが次々と登場します。
みんな海の状態を確認すると帰っていきます。
そんななか、錆が目立つ年季の入ったバイクに乗った佐良浜のおじぃが話しかけてきます。
おじぃも浜下りが出来るか、様子を見に来たそうです。
あいにく海の波は高く、実際海に入るのは難しいようです。
おじぃの話はサニツから池間民族、サバウツガーの歴史と話題は変わり、「ヤンマーのポンプで井戸の水を汲み上げるようになってから、階段を上り下りしないで済むようになった話」、「フナウサギバナタで、寄生虫に効く海人草という海草を採りにいく船を見送った話」、「南方漁業のカツオ船に乗っていた話」と次々を展開していきます。
おじぃの話は当時の様子を映像で見るようでリアルです。
やはり、旅の醍醐味は生の会話です。
伊良部島を訪れた皆様も、観光情報だけでなく、島のおじぃ・おばぁから実体験を聞いてみてください。
眼に焼き付く思い出も素晴らしいものですが、記憶に残る思い出も素晴らしいものです。(2023.04.16)
サバ沖サニツ



<タコの巣>
春が来て水もぬるむ頃になると、サニツなど大潮の引き潮には潮干狩りに出かけるようになります。
旧暦3月3日のサニツが過ぎると、夜の引き潮より昼の引き潮の方が潮位が下がるので潮干狩りには最適になります。
潮干狩りというとサザエやシャコガイの貝採りを想像しますが、タコを捕る時もあるそうです。
タコは穴に潜る時、穴の入り口に小石を置いていくそうです。タコの巣と呼んでいます。
ベテランはタコの巣を捜してタコを突きます。
今でも、着古したウエットスーツに身を包んだおじぃがスクーターに銛を積んで、颯爽と中の島やピサピシに登場します。(2023.04.28)
タコ01-2-1



<オカガニ2023>
まるよしのスタッフによると、今年はオカガニが多く見られるそうです。
今年の6月のはじめは月が満ちて、大潮の日が続きました。
午後の引き潮では潮位はマイナスになって、ビーチのサンゴは姿を現しています。
19時から20時前後の満潮は潮位も高く、オカガニにとっては絶好の産卵日和となりました。
勝手にオカガニの道と名づけている宮国組からまるきスーパーへ続く道では、道路の一部を埋めつくすほどのオカガニで車の通行が出来ない状態になりました。
伊良部大橋が架からない前は島の人の車ばかりだったので、この時期は他の道を迂回したものですが、最近は事情を知らないレンターカーが多く、翌日は数多くのぺしゃんこになったオカカニの亡骸が見受けられました。
オカガニで有名な池間島ではオカガニ注意の看板が設置されています。
仲地団地からオカガニの道へ続く道では、最近開発されて観光客の向けの店が出来ました。
オカガニを巡る環境は急激に変化しています。 何か対策をしないといつの間にか伊良部島のオカガニは姿を消してしまうかもしれません。
これからも風物詩として続いていって欲しいものですが、池間島をパクッてとりあえず注意看板を設置して周知する事も必要かもしれません。
6月に見逃した方は7月の満潮時も潮位が高いので期待が持てそうです。
まるよしを訪れるかたは是非夜のお散歩に出かけてこの季節の風物詩に接して下さい。(2023.06.11)
オカガニ2023



<梅雨明けクマゼミ>
6月はじめに台風2号が過ぎ去った後、伊良部島では好天が続いていました。
まるで梅雨明けしたかのようで、雨も降りません。
さすがに湿気は多く、むんむんむれむれで羽蟻も大量発生しています。
そんな微妙な天気を感じとったのか、クマゼミが鳴き始めました。
もっとも夏の盛りの伊良部島の風物詩になっている、テレビの音が聞き取れないほどの大音量で一斉に鳴くわけではなく、「ホントに梅雨が明けたの」と迷っているような感じの鳴き方です。
ニュースでは西日本に続いて関東地方も梅雨に入ったと報道されています。
このまま伊良部島は梅雨明け宣言をして夏に突入してしまうのでしょうか。
天気が良いことは嬉しく感じてしまいますが、最近の天候不順に「これでいいの」という思う今日この頃です。
と思っていたら6月12日からまた梅雨模様の天気になりました。
「これでよかった」と思う反面、梅雨が明けてむんむんむれむれ状態が早く終わって、スッキリした空気の中でクマゼミの目覚ましを聞きたいものです。(2023.06.15)
梅雨明け17エンド



<オクラ2>
沖縄の作物と言えば、まずサトウキビをあげる人が多いと思います。
しかし今の伊良部島ではサトウキビだけではありません。
最近は冬場のカボチャをはじめ、春さきの葉タバコ、これからはエダマメ、とうもろこしなど色々な作物を見る事ができます。
伊良部島産のカボチャは内地のスーパーでも商品棚に並ぶほどです。
伊良部島のスーパーを覗くと、野菜の値段は内地のスーパーより高めです。
ちなみにタマゴも10個入りパックで100円ほど高くなっています。
これらは、船代などの輸送費がかかる為と言われていますが、これらと比べると地元産の野菜はビックリするほど安くなっています。
この時期サトウキビ以外に伊良部島の畑で目に付くのが、オクラです。
かつてのまるよしのスタッフもオクラを生産しています。
収穫は朝と夕の一日2回と手間がかかるので大変ですが、味は良くスーパーの陳列棚にも伊良部産として鎮座しています。
オクラは清楚な黄色の花を咲かせています。
お出かけの際は畑のオクラも見つけてください。
6月に営業を再開した居酒屋メニューに「おくらやっこ」もあります。
この時期の訪れた方は、是非伊良部島産のオクラもお試しください。(2023.06.23)
オクラ01

オクラ02



<ドラゴンフルーツの花2023>
まるよし駐車場のドラゴンフルーツは毎年のように話題にのぼっていますが、今年はどうなるのでしょう。
というのは今年、木を支える支柱が折れて、木の半分ほどが倒れてしまいました。
例年だと緑が瑞々しい厚い葉も、白く変色した部分が多くなって「もうダメだ」と言う人もいます。
昨年は今までかつてないほどの花を同時に咲かせたドラゴンフルーツ。
毎年のようにまるよしを訪れる人の中には、ドラゴンフルーツの開花を楽しみにしている人もいます。
もっとも毎年訪れても、6月・7月と10月・11月あたりに時期に咲く一夜限りの花に必ず出会えるとは限りません。
そんな事なので、花に出会えた人は宝くじに当たったような幸運を感じます。
逆にその年出会えなくても、次回の滞在の楽しみが増えます。
そんなドラゴンフルーツですが、3つのつぼみが膨らんで数日のうちに花が咲きそうです。
今年まるよしを訪れる方は、神秘的な美しさとの出会いに幸運を感じると共に、その生命力の強さにも触れてみてください。
そんな話をしていたら、6月21日に一輪の花が咲きました。
たった一輪ですが、凛として元気をもらいました。
翌日も二輪の花が咲き更に心が輝きました。
次の開花も楽しみです。(2023.06.27)
ドラゴンフルーツ2023



<マンゴー規格外>
宮古島のマンゴーは、例年6月の下旬から7月一杯までぐらいが収穫期になります。
伊良部島では今年も7月に入って、マンゴーの収穫は最盛期を迎えました。
お土産屋やスーパーに並ぶマンゴーは大半が綺麗な形の規格品で美人コンテストのようです。
お土産屋に並ぶマンゴーはA級品が多いようですが、それ以外のマンゴーを馬鹿にしてはいけません。
以前も話題になったB級品のマンゴーは見た目がちょっと変形していたり、大きさが揃っていなかったりしますが、味については絶品です。
A級品のマンゴーが手の届かないような美男美女だとすると、B級品のマンゴーは親しみの持てるカッコいいお兄さんやお姉さんです。
ところがマンゴー農園に行くと、商店には並ばないA級でもB級でもない規格外のマンゴーに出会えます。
規格が何だか知りませんが、同じような顔だちの個性のない人より、キラッと光る個性と中身のある人の方がどんなに魅力的かわかりません。
話は横道にそれたようですが、おっとどっこい見た目は冴えない規格外のマンゴーの方が美味しい事がまま有ります。
特に熟れて食べごろのマンゴーは絶品です。
マンゴー大好きなあなた、来年のマンゴーの季節には是非農園を訪れて規格外のマンゴーにハマって下さい。(2023.09.03)
マンゴー規格外



<サシバの渡り2023>
今年の夏は異常に暑く、猛暑などに関する天候異変のニュースが毎日のように流れています。
伊良部島も例外でなく、海水温も高く、体感では7月よりも高く感じます。
例年南風が北よりの風に変わる時期でも、南風が吹くムシムシした暑い日が続きました。
もっともこれは9月の終わりに発生して、南西諸島の南を通過した台風14号の影響だとも言われています。
飛行機は向かい風で離着陸するので、17エンドで飛行機の着陸を待つ観光客にとって南風はラッキーでしたが、例年の渡りを待つサシバにとってはいい迷惑です。
下地島のポイントではサシバの渡りを調査する係員の方が登場していますが、10月5日には、まだ50羽ほどとのことでした。
今週のどこかからか、北風に変わるタイミングあるようなので、その日から壮大な渡りが見られるかもしれません。
そんな話をしていたら、風向きか北東に変わった10月9日には下地島ではたくさんのサシバが舞った雄大な光景が見られました。
翌日の報道では700羽はカウントされたとの事です。
この時期伊良部島を訪れた方は、海を見ているだけでなく、空を見上げてみてください。
毎年寒露の頃から始まる伊良部の風物詩に出会えるかもしれません。(2023.10.13)
20231009サシバの渡り


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